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『正しい』ということの難しさ

こんにちは、EPoch IT 部の坂田です。



¶ 地震・雷・火事・親父、という言葉がありますが、
実はこのおやじというのは本来はお父さんのことではなく、
大山風(おおやまじ)(=現在で言う台風) という言葉が
時代とともに転化して成り立ったと言われています。

つまり、本来の意味は、地震・雷・火事・大山風だったと。

「へぇ~そうなんだ!納得!」
「あぁ、知ってたよ」

そんな風に思う方も居らっしゃることでしょう。


実はこれ、誤りです。
元から地震・雷・火事・親父で正しいのです。
おやじ = 大山風説は 1997 年に発刊された
ある気象予報士の著書に書かれたものが、
マスコミに取り上げられて一般的に広まったのが始まりとされています。



¶ ビーフストロガノフ、というロシア料理があります。
牛肉を煮込んだあの料理、美味しいですよね。

たまに牛肉の代わりに豚肉を使うこともあり、
ポークストロガノフ、なんて料理名で書かれていることもあります。

けれど、本当はビーフってのは牛肉のことではなく、
ロシア語のベフ (~風) という意味の言葉です。
つまりベフ・ストロガノフというのはストロガノフ風という意味なのです。

ですから、牛肉だろうが豚肉だろうが、
ストロガノフ風に煮込んだ料理であれば、
それはビーフストロガノフと呼ぶのです。



と、いう説をちまたでよく聞きますが、実はこれも誤りです。
ビーフは最初から牛肉の意味です。
豚肉ならポークストロガノフで全然問題ないのです。




¶ どちらの雑学ネタも、色んなサイトで散見されます。

多くのサイトが異口同音におやじとは大山風(おおやまじ)のことだったとか、
ビーフストロガノフのビーフとは牛肉のことではなく…とか、唱えています。

色んなサイトで同じことが語られているんだから、
そうするとこの説は正しいのだと、
多くの人はそう確信するでしょう。

けれど、実際のところそれは俗説に過ぎません。
さも常識かのように語られていますが、
そこにはエビデンスと呼べるものは皆無です。

下手をすると、俗説である上にさらに間違ったエビデンスがついて、
さも真実であるかのように顕 (あらわ) されている場合もあります。

もうこうなってくると、
何が正しいのか、何が間違っているのか分からなくなります。

人は、自分以外の二人以上の人間が同じ事を言っているとき、
簡単にそれを信用してしまいます。


その結果、このような事態が引き起こされます。

「職員自殺、橋下の犠牲者」堺の共産市議がネットに誤情報 喫煙停職めぐり
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120905/waf12090509260006-n1.htm




¶ 世の中には沢山の定説、常識があります。

暗いところで本を読むと目が悪くなる、
擦り傷はすみやかに消毒しなければならない、
携帯電話がペースメーカーに影響を与える、
腹筋や背筋が弱いと猫背になる、
ご飯を食べたらすぐに歯を磨く、
無農薬野菜のほうが安全、
マイナスイオン、etc。

どれもこれも一般常識とか定説として言われているようなことですが、
いずれも信憑性の怪しい (あるいは否定されている) ものばかりで、
このような話は枚挙に遑 (いとま) がありません。

これは確かな情報筋による情報、とか
免疫学の権威は皆そう言う、とか
そんな風な添え書きがあっても、
もうそれすら信じていいのか分かりません。

1192 作ろう鎌倉幕府だって結局間違っていたわけです。  (→ 1185 年)



¶ 自分が持っている知識、常識、
それらがいかに脆弱かが思い知らされます。

アカシックレコードや、ラプラスの魔のような
全知全能の神でも無い限り、
この世の本当に正しいことなんてものは、
識 (し) ることが出来ないのだろうと思います。

世の中に、正しいことなど存在しないのです。
私たちは正しいと思って行動するしかないのです。