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部下を潰してしまうダブルバインド

こんにちは、EPoch IT 部の坂田です。

なんだか物騒なタイトルですが、
結構多くの人が気付かないうちに行使してしまっているという、
はたまた厄介な問題でもあります。

先日、異業種ビジネス交流会に参加してきた中で、
住職の方とも色々とお話が出来ました。
うつ病や自死の対策会もされているようで
そういう相談の電話などを 2000 件以上も受けてきたそうです。
とても深く、また重みのある話を聴くことが出来ました。

中でも印象に残ったのは、
仕事で鬱になる方、逃げ出したくなる方、
そういうところには色々な問題点があって、
その中でも最たるものの一つが、
職場でのダブルバインドであると伺ったことです。


というわけで、前置きが長くなりましたが、
今日は、ダブルバインドについてお話しします。

ダブルバインドとは日本語でいうと、二重拘束と言います。

最も分かりやすく、また良く発生しがちなダブルバインドの例を見てみましょう。

上司「分からないんだったら訊けよ!」
上司「こういうことは事前に相談しろ!」


仕事に慣れていなかったり、あるいはミスをしたりすると、
そんな風に言われることがありますね。

それでいざ相談に行ってみると…。

上司「なぜ分からないんだ。それぐらい自分で考えろ!」
上司「いちいちそんなことまで報告に来るな!」


訊きに行ったら行ったで叱責される。

一方で訊けと言っておきながら、
もう一方で訊くなと言われる。

これがダブルバインドの典型例です。

そうすると部下は、もう相談をすることも、
自己裁量で判断することも出来なくなります。


訊きに行っても地雷があり、
訊きに行かなくても地雷がある。

この例に挙げたダブルバインドは完璧であり、
また、(いず)れもよく部下に使ってしまいがちな常套文句です。
対蹠(たいせき)的な二つのルールを同時に課してしまうことで、
知らず知らずのうちに部下の精神を完全に追いやってしまいます。


確かに過去に働いた職場を思い返せば、
そういうケースはよく見受けられました。

ダブルバインドが意図的に行われている場合はパワーハラスメントに他なりませんが、
部下を潰す気がなくても、部下のために言っているつもりでも、
気付かないうちに追い詰めているというケースが殆どでした。


では、どうすればそのようなダブルバインドを防止出来るのか。
住職の方に訊いてみました。

「こればかりは上司が言い方に気をつけるしかありません。」

どうやら簡単な解決策は無さそうです。
だからこそ解決が難しく、根強く残る問題になってしまっているのでしょう。
上司の側が、部下を萎縮させていないか、
不条理な拘束をしていないか、
留意しながら指導するより他にありません。


部下の方も、仕事を辞める、という選択肢が簡単に取れるのならいいですが、
なかなかそうもいかない世の中だと思います。

ダブルバインドのみにかかわらず、
こういった自分では如何ともし難い状況に陥った場合は、
同僚や友達に相談するか、
あるいはもし誰も相談できる相手がいないという場合には、
いい住職さんをご紹介致します (笑)

困ったことは誰かに相談していいのです。
誰かしら話を聞いてくれる人が居ますから。