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究極のミニマリズム『The Blue Epoch』

Apple が iOS 6 で導入し、Microsoft が Windows 8 で導入したことで、
フラットデザインは、今や一つの市民権を獲得しました。

こんにちは、IT 事業部の坂田です。
今日は近年流行しているフラットデザインミニマリズムについて、
少し歴史や他の分野においての影響なども見てみましょう。


実はフラットデザインは別段新しいものではありません。
1920 年代のドイツに端を発し、
1940 ~ 50 年代のスイスでデザイントレンドとなり、
フラットデザインは一躍有名になりました。



昔のスイスのポスター
シンプルだけどチープにならないように、フォントの使い方や構図に工夫が見られる。



フラットデザインに大きな影響を与えている概念に
ミニマリズムというものがあります。
必要不可欠な要素のみを残して他を一切排除するという、
必要最少限 (minimal) のデザインを言います。

日本で分かりやすいもので言えば、無印良品です。
絢爛な装飾ばかりで無益な製品に対するアンチテーゼとして、
見た目よりも実用にフォーカスしたブランドです。



無印良品のノート
何のデザインも装飾もない。そもそも必要ないからである。


そして、極めつけのミニマリズムが、
アートの世界で有名なイブ・クライン (Yves Klein) です。
彼の作る『青』は多くの人を魅了し、
その色は International Klein Blue (IKB:#002FA7) として、
特許も取得されています。

その作品が『The Blue Epoch』です。


International Klein Blue 191 (1962, Yves Klein)
背景じゃないですよ、これで一つの絵です。詳しい解説は下記引用に委ねます。



彼は数ある色彩の中のただひとつ「青」にとり憑かれ、みずからの使用する青を「インターナショナル・クライン・ ブルー」と命名し、その一色だけによる作品を作り続けたのである。彼にとってこの青は、生まれ故郷のニースの海岸で見た空の色であるとともに、彼が求め続けた宇宙の根源的なエネルギー、宇宙的な感性と直接結びついている色であり、具体的なものとの関わりを持たない唯一の色であった。青で彩られたモノクローム絵画は、私たちを「物質的なもの」の束縛から解き放ち、無限の宇宙へいざなってくれるかのような探い精神性に満ちている。


イブ・クライン展 - 滋賀県立近代美術館



どれだけシンプルなデザインでも、
それがきちんと考えぬかれて工夫されていれば、
伝えられるものがあり、
伝わるものがあります。


華美な装飾や派手な演出が全てではありません。

本当に伝えたいことを一番に伝えるにはどうすればいいか、
そうやって意識していけるようになれればいいと思います。