昨日は脊柱管狭窄症の病態や症状について書いてみました。
詳しくはこちらをご覧ください。
脊柱管狭窄症について、私見ではありますが姿勢によって起こるものが多そうですね。
特に見られる症状として多いのは、
「末梢の痺れや痛み」
「広範囲で出現する痛み」
などが多い印象です。
ですが、神経根症状と間違えやすいのは、筋肉の関連痛がとても多いです。
症状は似ているんですけどね。
関連痛とは??
関連痛(かんれんつう、英: Referred pain)とは、痛みとなる原因が生じた部位と異なる部位に感じる痛みのことである。
関連痛が起こるメカニズムとしては収束投射説が有力である。
内臓から疼痛を伝えてきた神経が、脊髄で皮膚といった他部位から痛みを伝えてくる神経とまとめられて脳に投射されるためとされている。
今日は下肢の神経症状に似た関連痛について考えてみたいと思います。
小臀筋
小臀筋のトリガーポイントは下肢外側を中心に足部まで広範囲まで広がります。
小臀筋は中臀筋の深部に存在するため直接触れることはできません。
作用としては中臀筋の作用と同じなので、股関節の外転作用があります。
リリースの方法としては中臀筋のリリース方法とほとんど変わらないですが、より深く押し込んでいく必要があります。
前脛骨筋
前脛骨筋のトリガーポイントは下腿前面から母趾にかけて関連痛を引き起こします。
これは先ほどの例で出したL4の感覚領域にある部分なので、神経根症状と間違われやすいです。
トリガーポイントの症状だった場合は、感覚症状などは起こらないはずなので鑑別が可能と思われます。そのほかにもトリガーポイントの場合は圧痛や関連痛が再現されるので実際に触診できれば神経根症状と鑑別することは比較的容易であると思います。
リリースの方法としては、テニスボールなどで前脛骨筋の位置を確認し圧痛や関連痛が出る部位を探して「痛気持ちいい」ところを探してください。
長趾伸筋
長趾伸筋は下腿前面から第2〜4趾にかけて関連痛を引き起こします。
これはデルマトームでいうとL5の領域と重なる部分なので、間違えやすいと思われます。
逆に腰椎の上の方で狭窄をしている患者さんの場合は、神経根ではなく関連痛の可能性もあるということです。
リリース方法としては前脛骨筋の時と変わらないのですが、長趾伸筋は前脛骨筋の隣にあるので間違えないようにしましょう。
とまぁ、代表的な関連痛についてお伝えしてみました。
詳しい内容については、波田野先生のセミナーにてお話をしていただけますので
ぜひご参加してみてくださいね!!
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
理学療法士・作業療法士が臨床のヒントを探すならエポックセミナー
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとする コメディカル、セラピストのための臨床に活きるセミナーがここにあります。 seminar.ep-och.com