日本の6人に一人は糖尿病と言われています。
日本の糖尿病の有病者は約1000万人、予備群は約1000万人、合わせて約2000万人の「国民病」ともいうべき状況になっている。
「男・50歳下らの糖質制限」より
今や糖尿病は3大聖人病の一角とされ、これからの後期高齢化社会において
更に増加すると言われています。
そのため、多くの糖尿病患者にとって糖質制限食は常識になっています。
糖尿病でない人たちにも「糖質オフはダイエットによい」ということが広く知られています。
ちまたには糖質オフ食品があふれるなど、食産業にも大きな影響を与えています。
もはや糖質制限食は、日本の「食」そのものを大きく変えるメガトレンドになっているのです。
あなたも理想のスタイルを求めるあまり、
糖質制限ダイエットに望んだことがあるのではないですか?
アメリカがYESといえば日本もYESなのか?
糖質制限ダイエットについては、
有用性を提唱する人がいる一方、
糖質制限食の有効性と安全性について
反論をする人がテレビや雑誌などに登場します。
これはアメリカ糖尿病学会が2007年までは、
糖質制限食の有効性を否定していたことによるものが大きいのです。
しかしながら数々の研究が行われて2013年10月、
アメリカは糖質制限食を正式に認めました。
その日から、反対していた重鎮の学者たちも態度を変え始めたそうです。
日本糖尿病学会の理事長まで、2015年から糖質制限食を取り入れるようになっているのです。
しかしながら残念なことに、日本糖尿病学会はいまだ正式には、糖尿病治療食として糖質制限食を認めていないようです。
このため糖尿病専門医でも、従来のカロリー制限食しか指導しない人がまだまだ多いのが現実です。
日本も独自の研究があり、その面目のために
アメリカの研究を認めたくないのかもしれませんが
先進国の努力を素直に認め、取り入れる努力をしていきたいですね。
糖尿病合併症がアメリカは減ってきている。日本は?
食事制限やカロリー大摂取国、アメリカでは、実は糖尿病の合併症(腎症、網膜症、神経障害)は減少傾向にあります。
しかしながら日本は糖尿病網膜症による失明が年間に3000人以上、
糖尿病腎症による人工透析患者は年間に1万6000人以上、
糖尿病足病変による下肢切断患者が年間に3000人以上となっています。
これらの合併症が毎年新たに、発症し続けているわけで、アメリカと異なり日本では減少の兆しがありません。
それはなぜか?
アメリカと違い、日本における糖尿病治療食はこの22年間変わっておらず、糖質摂取比率60%のカロリー制限食であり、合併症の予防にまったく効果がないどころか、むしろ悪化させていた疑いさえあります。そして現在でも日本では、糖尿病患者の合併症は減っていないのです。
一方、アメリカでは、ほぼ同じ20年間で、糖尿病の合併症は激減しています。急性心筋梗塞は67.8%の減少、高血糖による死亡は64.4%の減少、脳卒中は52.7%の減少、下肢切断は51.4%の減少、末期腎不全は28.3%の減少となっており、糖尿病による合併症が大幅に減っていることがわかります
ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン 2014年4月17日より
このようにアメリカでは糖質摂取比率を40%あるいはそれ以下に減らすように指導されます。
まだまだ日本の糖質制限は改良の余地があるようですね。
日本の医療は海外よりも遅れていると言われています。
こうした海外の事情にしっかりとアンテナを張り巡らせて
自分たちの体を守る努力は必要かもしれません。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。