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痛みの原因は患部だけでなく精神的なところにもある。

 

 

 

 

セラピストの悩み第〇位・・・『痛み』!!

 

 

 

臨床を進めていく上でセラピストの頭を悩ます症状・・・

『痛み』・・・

 

今回は、9月15日(日)に香川県で開催されるセミナーに初登場の竹内先生の体験談を紹介します。

http://seminar.ep-och.com/seminar/12583

 

 

 

私は『痛み』という症状を理解する際に、組織学的推論(どの組織が痛みを拾っているのか)・力学的推論(どういったメカニカルストレスが原因となっているのか)をベースにすることが多く、その部分をしっかり押さえておけば大丈夫であると考えていました。

 

ある患者様に出会うまでは・・・。

 

 

 

 

目から鱗!!『痛み』の3側面への気づき

 

 

 

その患者様の口癖は・・・

『全部痛い!!』

 

手術した脚にセラピストが触るどころか、触ろうとするだけで・・・

『痛い!!』

 

どの組織が痛みを拾っているのかを調べようとするだけで・・・

『全部痛い!!』

 

こちらは『全部わかっていますよ』という顔をするのが精一杯で、内心は『ヤバい!!どうしよう・・・』とビクビク・・・

 

藁をもすがる思いで見つけたのが・・・

 

『Pain Rehabilitation.三輪書店,2010.著:松原貴子,沖田実,森岡周』

https://www.miwapubl.com/products/detail.php?product_id=1228

 

ちょうど連休を頂いていたため、患者様をどうにかしたい一心で必死に勉強しました。

 

そこに書いてあった国際疼痛学会(International Association of the Study of Pain; IASP)の定義をみて、ハッとしました。

 

An unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage.(IASP,1986)

 

痛みは、実際に何らかの組織損傷が起こったとき、あるいは組織損傷が起こりそうなとき、あるいはそのような損傷を表す言葉で表現されるような、不快な感覚体験および情動体験

 

なるほど。

今まで私が理解していたのは、知覚 (痛みの部位・強度など)という側面が主で、認知(過去に経験した痛みの記憶・注意・予測など)、情動(痛みによって引き起こされる不安・抑うつ・恐怖)といった側面はあまり考えていなかった事に気づかされました。

そしてさらに、疼痛を抑制するメカニズムまであるなんて・・・

 

 

 

『痛み』は現場だけではなく〇〇でも起こっている?

 

 

 

つまり、『痛み』の現場は目に見える所だけではなく目に見えない所(脳・脊髄)でも起こりうるという事を恥ずかしながら初めて知る事ができました。

 

今考えると評価・対応としては不十分ですが、その患者様は痛みなく自宅退院が可能となりました。

 

本当に感謝ですね!!

 

結果的には大丈夫だったこの患者様も病態によっては、私の浅はかな知識や対応だけでは改善せず慢性痛に移行してしまっていた事も考えられます。

 

ヒトの『痛み』については、まだまだ解明されていないこともありますが、分かってきていることも多くあります。

 

この『分かってきていること』をきちんと押さえておくことが、臨床では大切なことだと感じています。

 

これから9月15日(日)のセミナーまでに、何回かにわたり『痛み』の基礎的な部分をお伝えしていければと考えています。

 

対象者の『痛み』にしっかりと向き合えるように一緒に学んでいきましょう!!

http://seminar.ep-och.com/seminar/12583

 

 

 

  • 本セミナーの主な内容

・痛みって本当に悪者?

・『触ると痛い』のメカニズムとは?(中枢性感作)

・痛みは気から・・・痛みの抑制メカニズムについて

・薬の効果と解釈

・『痛いものは痛い!!』どのように対象者の経験を導き出すのか・・・

・第一印象で全てが変わる!?コミュニケーションの基礎知識

・動くと痛みは改善する?or増悪する?

・痛みを増悪させる原因(情報の適合性からみた痛み)

・[痛みの認知過程]どのように注意・記憶を用いるのか

・痛みをどのように捉えているのか・・・よく聞く対象者の言葉にどう答える?

『痛み止めの薬は飲まない方がいいんでしょ?』『体重をかけると手術した場所に悪い!!』

・評価ツールの使用。その有用性と限界を理解する

・症例検討など

 

 

 

  • 本セミナーはこんなセラピストにオススメ

・少し心に余裕をもって痛みのある対象者に向き合いたい!!

・痛みの多面性を理解し、評価結果を基にした病態理解が行えるようになりたい!!

・対象者やその家族への接し方や指導をより根拠をもって行えるようになりたい!!

 

 

 

  • 今後のセミナー

 

 

9月15日(日)香川県セミナー

http://seminar.ep-och.com/seminar/12583

 

10月6日(日)関東セミナー

http://seminar.ep-och.com/seminar/12990

 

10月27日(日)香川県セミナー

http://seminar.ep-och.com/seminar/12987

 

EPоchセミナー

http://seminar.ep-och.com/