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訪問看護師と理学療法士の連携が活きる 高齢者の「フットケア」とは

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看護師の梅本です。

 

足病変治療は、血行再建・感染コントロール・創傷管理・足の除圧など様々です。

看護師は、状態の把握と医師へ報告を行い治療の継続にあたりますが、

生活面での対応も要求されます。

患者の関節可動域制限が疾患に関係していることや、

傷の局所安静を保ち下肢の筋力を保持しないといけない場合もあります。

 

予防と治療を併用しフットケアを行うためには、

医師、看護師だけでなく理学療法士の介入が必要です。

 

理学療法士と看護師が連携することで、

治療中の病気、障害があっても日常生活動作の改善を図り、

運動機能の回復、最終的に在宅での生活の質の向上をめざすことが出来ます。

 

介護が必要となる主な原因

日本では、2007年に高齢化率が21%を超え、超高齢社会に突入しました。

平成22年国民生活基礎調査の概況では、

介護が必要となった主な原因を要介護度別にみると、

要支援者では「関節疾患」が19.4%。次いで「高齢による衰弱」が15.2%。

要介護者では「脳血管疾患(脳卒中)」が24.1%。

次いで「認知症」が20.5%。

介護予防として、看護師はどのようにかかわれるでしょうか。

 

高齢者の悩みと体の変化

年齢を重ねるにつれ、できないことが増えてきます。

・1人では足を十分に洗えない。(見えない)

・足の爪が切れない。(手が届かない)

・認知症が進行し出来なくなった。(訴えられない)

・靴や疾病の影響で足や爪が変形。(巻き爪、肥厚爪で対応できない)

様々なことが原因で胼胝(たこ)や鶏眼(うおのめ)になることもあります。

 

訪問看護の現場では、バイタルサインチェックの際に足全体を観察させて頂いています。

・両側の足を揃えて観察。

・下肢の動脈は足背動脈・後脛骨動脈・膝窩動脈の確認。

・ふくらはぎから下、足の甲、足の裏、指の間、かかと、爪の状態を確認。

・浮腫、傷、乾燥の有無。皮膚の色や状態。手で触れて、皮膚の温かさを確認。

 

その中で、現場で目にするのは、

爪の肥厚、鷹の爪の伸びきった爪、曲がり重った足趾。

白癬でジクジクした状態を目にします。

また、爪にトラブルを抱えてしまうと痛みが生じ、

歩行が不自然になり足全体の痛みを訴えられる方もおられます。

 

下肢、足趾や爪の健康を保つことが介護予防に効果があります

伸び、厚くなった爪は体の重心のバランスをくずし、

立位や歩行が不安定となり転倒につながります。

 

・足を清潔にする。爪を適切に切る。これらは、自分の足で歩くことを支えます。

・歩くことで、行動範囲や人付き合いを維持、日常生活の質を高めることが出来ます。

・生活から刺激を受けることで、脳の活性化として認知症予防につながります。

 

慢性疾患は足病変、転倒などの原因になることがあります

加齢に伴い動脈が肥厚、動脈硬化を起こすと、

下肢の血流が減少し小さな傷から足の壊死や壊疽を起こす可能性が高くなります。

また静脈系、リンパ系の機能が低下することで、むくみが起こりやすくなります。

 

高齢者の慢性疾患として注意したいのが、

糖尿病、心疾患、末梢動脈疾患、関節リウマチです。

・糖尿病は、糖尿病神経障害という感覚麻痺の障害が起こり、少しのケガに気付かないことがある。また血流も悪くなることから、小さなケガから壊死や壊疽に進行しやすい。

・心疾患は足の虚血を併発するため、壊死や壊疽が進行しやすい。

・関節リウマチは痛みを伴う原因不明の多発性関節炎を主体とする進行性の炎症疾患。

変形なども伴い、皮膚トラブルを起こしやすい。

 

私がフットケアの必要性を改めて実感したのは透析室での経験です。

小さな傷から、下肢の切断という悲しい経過でした。

治癒には時間を要しますが、悪化は一瞬で起こります。

 

訪問看護師が現場で判断し、できるケア

現場では見る、「壊疽」にも2つあります。

これらは、治療が異なり、判断や発見が遅れると切断リスクを高める要因になります。

 

下肢の血行障害を伴う足壊疽

原因は下肢動脈の血行障害です。

下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)等の様々な疾患があります。

下肢血行障害を改善しない限り、壊疽を治癒に導くことは困難です。

下肢動脈の血行障害による壊疽の特徴は、

強い安静時痛と乾燥、冷感を呈した創で、

足趾などが黒色化しミイラ様になることもあります。

好発部位は足趾や踵、外果(外くるぶし)などですが、

靴ずれや外傷などの小さな傷から生じることが多いと考えられます。

 

さらに下肢動脈の血行障害の病態を悪化させる疾患として、

糖尿病や慢性腎不全(血液透析)などが併存している場合は、

下腿以下での末梢動脈での血行障害や神経障害による知覚鈍麻、

免疫機能の低下や動脈の高度石灰化などの問題が併存するため、

病状は悪化しやすく、治療は困難を呈します。

 

 

下肢の血行障害を伴わない足壊疽

糖尿病足病変は、足皮膚の乾燥、角質増加、

白癬症の合併、爪周囲炎、蜂窩織炎、潰瘍などの皮膚病変を呈し、

最終的には足の壊疽に陥り切断を余儀なくされる糖尿病の重症合併症の一つです。

糖尿病性足壊疽は、痛みを伴わない湿潤(浸出液の多い)病変で

感染症を伴っていることが多く、

悪臭を放ち周囲組織に発赤や腫脹を伴うことが多いのが特徴です。

足底部から発症することが多く、

足の外傷や白癬症などを基盤とした感染症から悪化します。

さらに、糖尿病による易感染性により骨髄炎などの深部の感染を

併発していることも多く見られます。

 

 

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このたび2020年6月1日より

伊丹・尼崎・川西・宝塚を中心として、

エポック訪問看護ステーション

を立ち上げることとなりました。

 

地域の皆様の健康と安心のため、

利用者様が「その人らしく生きる」手段を共に模索し提供してまいります。

 

 

※まずはお気軽にお問い合わせください※

TEL:072-770-1657

 

 

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