今回は一般職種の給与状況とともに理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の給与を比較していきたいと思います。
厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、www.mhlw.go.jp
※産業規模別 参照
産業別賃金では、
男性は、
金融業,保険業:466.4万円が最も高く、
次いで教育,学習支援業:435.0千円となっており、
宿泊業,飲食サービス業:271.1万円が最も低くなっています。
一方、女性は、
教育,学習支援業:304.2万円が最も高く、
次いで情報通信業:300.0 万円となっており、
宿泊業,飲食サービス業:196.7万円が最も低くなっています。
(低いのは男女ともに宿泊業、飲食サービス業なんですね)
昇給率をみると、
男性では金融業,保険業は50~54歳で賃金がピークとなり、その後大きく下降していきます。
また、宿泊業,飲食サービス業及びサービス業(他に分類されないもの)は他の産業に比べ賃金カーブが緩やかになっていきます。
女性では、教育,学習支援業及び 金融業,保険業は、年齢階級が高くなるとともにおおむね賃金も上昇しています。
製造業、宿泊業,飲食サービス業、医療,福祉及びサービス業(他に分類されないもの)は他の産業に比べ賃金カーブが緩やかとなっています。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の平均年収・給与について
さてここからは、興味があるリハビリ職の平均年収を見ていきましょう。
医療・福祉関係の平均給与ですが、
平成28年度の調査では、
男性の平均給与:343.4万円
女性の平均給与:254.4万円
となっています。
この平均給与の中には、
我ら理学療法士・作業療法士・言語聴覚士に加え・・・
看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、歯科衛生士、介護福祉士といった
職種を含めた平均的な給与となっております。
そして気になる理学療法士・作業療法士の平均年収は・・・
平成28年度の厚生労働省調べによると「約407万円」となっています。
この数字だと、リハビリ職種の年収は他の一般職種と比べても決して低いとは言い難い額なのではないでしょうか?
むしろちょっといい感じなのかも!?
しかし、今のリハビリテーション業界で
勤務している人の中からは、
- 今の給与に満足していない
- 給与が増えない
- 今後の生活に不安がある
- 結婚してから家族を養うのが心配
といった声が多く聞かれているのも事実です。
なぜ理学療法士・作業療法士は不安になるのか?
これは「ずばり昇給率」です。
主に、病院やクリニック、デイケア・デイサービスでは役職につかない限り、大幅な昇給は望めません。
給与が思うように増えないセラピストが多くいるのです。
これは一般的にリハビリテーション関係者は保険点数に依存した職場で働いている人が大多数であるためです。
医療保険・介護保険点数の削減に伴い、「初任給が低くなったり」、「昇給が見込めない」といった点も、多くのセラピストが抱えている不安点であるのは間違いないでしょう。
逆にその他の一般職種では、役職や経験年数によって大きく昇給する職種が多数、存在しています。
20代は給与が低くても、どんどん昇給していき、40代、50代では安定した給与をもらっている方も多くいます。
このようなことからも、現在のリハビリテーション業界では、
- 技術をとにかくつける
- マネジメント能力が必要となる
- 起業をする
- 副業をする
- 保険に頼らない整体院などでリハビリの技術を生かす
といった意見が増えてきています。
確かに給料は「セラピストとして」そして「社会人として」大事なことでもあります。
だからと言って、いきなり起業や副業を目指すのはなかなか困難でもあります。
まずは、リハビリテーション業界について正確に詳しく知ってから行動することこそが大切なことではないでしょうか?
この記事をご覧頂き、地に足をつけた状態でしっかりとした判断と行動が出来る手助けになれたら幸いです。
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