麻痺側上肢の動きが悪いからリハビリを一日3時間やっているのに
なかなか改善しないと悩んでいませんか?
リハビリで体幹や肩甲帯の固定性を高めなければいけないのはわかっている。
しかしその固定性を高めるためのトレーニング内容がわからない
そうした悩みは臨床の中で多く見られることと思います。
そのたびに数々の勉強会に参加するけど
どうしても要領を得ないと悩んでいるあなたに
今日はその解決方法について書いてみたいと思います。
【前回の記事もお読みください】
上肢は抗重力伸展活動を支える機能を有しています
小児の発達過程をまず考えていただきたいのですが
人はまず、背臥位姿勢で上肢の挙上を覚えます。
そこから寝返り、腹臥位を経由して上肢のPush upを利用して腹ばい、
そして四つ這い歩行という移動手段を獲得していきます。
つまり上肢は挙上する機能から、抗重力伸展活動を支える機能を獲得するのです。
人は太古の昔、四足歩行を行う動物でした。
その名残として、
肩峰端は上腕骨が上方に脱臼しないように保持する役割を持っています。
つまり人の上肢は足と同じく身体を支える機能を有しているのです。
身体を支えるためには上肢の機能だけでは支えることはできません。
肩甲帯の固定性、その固定性を高めるために体幹の固定性が必要不可欠です。
つまり、上肢の抗重力伸展活動を獲得するためには、
自分の身体を支える機能を鍛えていく必要があるのです。
脳卒中の上肢のリハビリはOKCよりCKCから始めよう
ではまずどのようにリハビリを進めていくべきなのでしょうか?
よく臨床場面で上肢機能のトレーニングを行うために
車いすに座って徐重力位を保ちながら自分で動かす
という場面をよく目にします。
これが間違っているとは思いません。
むしろどんどん行っていくべきことだと思います。
しかしそれだけでは足りないのです。
前述したとおり、人の上肢は抗重力伸展活動を支える機能を有しています。
ですので自分の身体を支える機能を高めていく必要もあるのです。
以前、片麻痺患者様のリハビリには、
麻痺側側の寝返り~起き上がり練習も頑張ろうというブログを書きました。
これはとても重要な内容になってきます。
なぜなら自分の身体を支えるためには、
自分の身体の状態を認識するところから始めなければいけないからです。
起居動作運動というものは、
まず支持基底面が大きく安定した姿勢から
徐々に支持基底面が小さい姿勢にまで、自分で重心を移動させる動作
だからです。
その中で上肢を以下に使っていくかがとても重要になるのです。
そして麻痺側上肢の抗重力伸展活動を高めるためには、
閉鎖運動連鎖(以下 CKC=closed kinetic chain)
で行う必要があります。
そうすると上肢を支える機能として、
肩甲帯や体幹の抗重力伸展機能が働くので
自然と上肢の収縮が行われます。
こうした運動を繰り返すことで、
上肢を支える体幹や肩甲帯の固定性が高まってくるのです。
もちろん車いす上で、
解放連鎖運動(OKC=open kinetic chain)
で運動を促していく必要もあります。
しかしながら起居動作の重要性にもぜひ目を向けて考えてみてください。
【まとめ】上肢機能の改善には四つ這い練習を行おう
最後にまとめておきます。
何度も説明しますが、人は背臥位という姿勢から立位に至るまで
様々な移動手段を獲得します。
背臥位でのいざり移動
腹臥位での腹ばい移動
四つ這い移動
つかまり立ち移動
高這い移動
そして二足歩行
これらの移動手段を獲得しながら二足歩行を獲得していくのです。
ですので早期歩行練習を行うことはとても重要ですが
上肢機能を鍛えていくためにも、
ぜひ四つ這い歩行、CKCでの移動手段の獲得を練習してみてください。
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