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「あくびの原因が酸素不足」は古い 臨床症状として捉えるべき考え方とは?

 

車を運転しているときや授業中など、特に眠たくないのにあくびをしてしまう、

そういったことはありませんか?

 

脳の酸欠状態であくびは起こる

と昔からよく言われてきました。

しかしながら、別に酸素不足な高山にいるわけでもなく、

過剰な運動をしているわけでもないのに、なぜ酸欠状態になるのか?

 

また、臨床の中でリハビリ中にもかかわらずあくびが出るといった患者様も目にすることはあります。

 

あくびがでる

 

文字にすると「なんだあくびか」と思われがちかもしれませんが、

あくびも立派なフィジカルサインなのです。

 

血圧が高い

脈が速い

唇が青ざめている

 

これらは臨床上リハビリを進めるうえでとても重要なフィジカルサインです。

ですがあくびも見逃すべきではない症状であることを、今日は書いてみたいと思います。

 

「脳に酸素が足りないからあくびをする」は間違っている

サブタイトルにも記載しましたが、

脳に酸素が足りないからあくびをするという理由は最近の研究結果では間違っている

という文献が報告されています。

 

たとえば高酸素濃度の部屋とそうでない部屋に被験者を振り分けて

どれくらいあくびの出る回数が違うのかを計測する実験が行われました。

 

そこでの結果は「まるで変わらない」という結果になったと報告されています。

 

つまり、脳内の血中酸素欠乏説が否定されたということです。

 

では運転中はどうなのか?ということになりますが、

運転では常に集中力を保たなければいけません。

事故を起こしてしまっては元も子もありませんからね。

 

運転中、何度もあくびをするという経験をしたことがある人もいるでしょう。

私自身も仕事で車の運転をしますので、そんな経験はしょっちゅうしています。

 

どんな時にあくびが出るのか?

を考えると「起きていなきゃいけない」と感じているときではないでしょうか?

授業中や運転中など、

脳を覚醒させるためにあくびがでるのではないか

と考えられているのが一般的です。

 

リハビリ中にあくびが出ていた、気を付けるべきリスクとは?

リハビリ現場であくびがよくみられるのは、

歩行練習などの運動療法や、長時間の臥床から離床させていく過程です。

 

前述したとおり、あくびとは脳の覚醒を促すという状況です。

しかしながら、

今まで元気に歩いていたり、話していた人が急にあくびをしだす、止まらない

という状況が見られたら要注意です。

 

脳が覚醒を必要としている状況、つまり休眠状態に陥っているということです。

 

あくびが出ることによって考えられる病気としては、

糖尿病、貧血、脳梗塞などが考えられています。

血中のブドウ糖の減少により脳の働きが低下してあくびが出る

というメカニズムが考えられています。

 

つまり、リハビリ現場においてあくびが出るという状況は

見逃すべきではない臨床症状であるということです。

 

よく「あくびがよく出るんです」といった話を耳にしますが

その状態で長時間の歩行練習は本当に必要なのかどうかを

検討しておかなければいけません。

確かに脳の覚醒を促すために、歩行練習は有用です。

しかし、もし歩きながらあくびが出るという状況が続くようであれば、

運動療法を一度中断する必要もあるかもしれませんね。

 

私自身も運転中、よくあくびが出ます。

そうしたときはおなかに力を入れたり、

途中のコンビニに車を止めてスクワットをするなどの対応をすると改善するので、

脳の覚醒を促せば治るという認識でしたが、

病院では急激に状態が悪化する人もいる可能性がありますので、

臨床症状はきちんと評価して、何が原因でそうなっているのか?

を推測しながらリハビリを進めていけるようにしたいですよね。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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