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心不全だから運動負荷を下げる、という考えはやめよう

うっ血性心不全ストックベクター、ロイヤリティフリーうっ血性心不全イラスト | Depositphotos ®

 

最近、心不全患者さんが増加してきましたね。

理由は簡単、高齢化です。

事実、入院心不全患者さんの平均年齢は80歳を超えてきています。

 

知らない方も多いのですが、

心不全患者の爆発的増加は世界的にも問題視されており、

高齢心不全患者の治療に関するステートメントが出されています。

 

その中に、高齢心不全患者の特徴は以下のように記載があります。

 

  • コモンディジーズであり、その絶対数が増加してゆく
  • 根治が望めない進行性かつ致死性の悪性疾患である
  • その大半が心疾患以外の併存症を有する

  

あなたも、

心不全をもってるから患者さんの負荷を軽くしよう

と安易に考えていないでしょうか?

 

これからの時代、そんなこと言っていたらリハビリテーションができなくなってきますし、

そもそもしっかりとした見解のない中で安易に負荷を下げるという行為は

医学をベースとした運動処方の専門家である理学療法士が

そんなことではダメだと思います。

 

深く理解できるようになるには勉強が必要ですが、

まずは安易な負荷の軽減をせず、負荷量を真剣に考えることから始めましょう。

 

なぜ心不全だと運動耐用能が低下するのか?

心不全患者さんが運動耐用能が低下することは事実です、

しかしそれも全員とは言い切れません。

 

理屈的には運動耐用能は低下するのですが、その理屈は理解できているでしょうか?

 

運動耐用能の客観的数値として代表的なものが酸素摂取量です。

 

ここで、Fickの式が役に立ちます、Fickの式では

酸素摂取量=心拍出量×動静脈酸素含有量較差

と表されます。

 

つまり、酸素摂取量が低下するのは心拍出量が低下するか

動静脈酸素含有量較差が低下する時です。

 

この中で心不全では心拍出量が低下するのは理解に難くないと思います。

 

心機能が低下していれば、少なからず心拍出量に影響して運動耐用能が低下します。

 

しかし、その低下には程度がありますし、

心拍出量は一回拍出量と心拍数の積ですから、うまく補うことは可能ですよね。

 

動静脈酸素含有量較差を高めることで運動耐用能を引き上げることも理屈上可能です。

 

だから、心不全だからという理由で一概に負荷を下げる

というのは理屈が通らないわけです。

 

まずは心不全を理解することが負荷を考える第一歩

 

心不全って、確かに複雑なんですよね。

だから理解することが難しくて、よくわからないけど怖いから負荷量を下げてしまう。

気持ちは分かります。

 

けど、分からない状態をそのままにしているといつまでもわかるようにはなりません。

 

一度腹をくくって本腰入れて心不全の勉強をする期間があってもいいと思います。

 

冒頭でも説明したように、

これからの病院には心不全を併存している患者さんが多くなってきますので、

重複障害時代の理学療法士、作業療法士には必須の知識と考えます。

 

“心不全はあらゆる心疾患の終末像である”

“心不全は心臓が悪いことによっておこる全身の病気である”

 

と言われている通り、

心不全を理解することは多くの循環器疾患を理解することであり、

全身の症状に耳を傾けることなんです

 

オンラインセミナーで心不全の負荷量について学ぼう

心不全は今循環器の中でトピックスなので多くの書籍や論文が出されています。

それらを片っ端から読み漁れば知識を得ることは可能だと思います。

 

ただし、心不全を理解するには循環生理や循環動態について

多くの知識を前提としますので、おそらくそちらで苦戦するかもしれません。

 

そこで、心不全についてわかりやすく簡潔にまとめたセミナーをご用意しました。

 

seminar.ep-och.com

 

なるべく複雑な部分は簡略化してわかりやすさを重視したセミナーですので、

心不全が苦手で困っている方のとっかかりにはピッタリだと思います。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

blog.ep-och.com

 

 

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