EPoch Official Blog

自費訪問リハビリサービス、セラピスト向けセミナー、訪問看護ステーション、IT事業、Body +、スポーツ事業など幅広く事業展開しています。

高次脳機能障害の半側空間無視に対するアプローチ方法教えます


さて突然ですが、皆さんはこの図をみて上下の家の違いが分かりますか?

f:id:EPoch:20210309071119p:plain

(森岡周:リハビリテーションのための神経性物学入門.2013)

 

上下の画像の違いとしては家が燃えているかどうかですが、

 

実は左半側空間無視を呈している対象者に、

同じように『上下の家は違いがありますか?』と聞くと・・・

『同じです』と答えることが多いです。

 

つまり、左側が火事になっている下の家の図を見ても、

炎が視野には入っていても左側に注意が向かないため気がつきません。

そのため、上下の家の図は同じであると答えます。

 

さらに面白いことに、

『上下どちらの家に住みたいですか?』と聞くと・・・

『まったく同じ家なのに・・・』と言いながら、

火事になっていない上の家の図を17回中14回も選んだというのです。

しかしなぜ上の家の図の方が良いかという理由を聞いても、答えることができません。

だって、まったく同じ家と認識していますから。

 

それはなぜなのでしょうか?

今日は高次脳機能障害についてお話したいと思います。

 

高次脳機能障害を理解するには脳画像を学ぼう

 

まず最初に、高次脳機能障害を理解するためには

脳画像を理解する必要があります。

 

脳画像を理解するということは、脳の機能局在を理解するということです。

 

セラピストは治療家であると同時に

リハビリテーションを導くための役割だと私は考えています。

 

そのためには医師と対等とまでは言いませんが

医師がどのような考えを持ち、どのように治療方針を考えているかを

話し合える場に立たなければいけません。

 

リハビリを円滑に進めるために医学的な知識や脳画像の知識が必要になるのです。

医師から一目置かれるセラピストになれば

指名依頼なども多数得ることができます。

 

それこそ、これからのセラピストに求められることではないでしょうか?

 

脳画像の知識は急性期だけではなく、回復期や維持期でも使える知識だからこそ

しっかり勉強しておきたい内容ですよね。

 

高次脳機能障害を理解することが脳卒中片麻痺の治療につながる

 

さてここで大切なのは、視野には入っているという点です。

見えているけど注意が向いていない・・・

というわけですね。

注意が正しく向かないからと言って、何も分かっていないわけではないのです。

 

こうした場面は臨床の中でよく目にします。

見ているのに理解していない、

車椅子のブレーキを見てるのにかけられない。

こうした患者様を経験したことはありませんか?

 

火事のような危険な図では、

大脳辺縁系周辺で感じている不快な『情動』が働いた結果、

上下の図が同じように認識しても、

住みたいのは上の家の図と選ぶことができるのです。

ほんと不思議ですよね・・・

 

もう一つ面白い研究があります!!

お金を入れてくださいというような箱を壁の前に設置しておいて、

その壁に、花の写真とヒトの目の写真を1週間ずつ交互に貼っておいたところ・・・

ヒトの目の写真を貼っておいた週の方が、

支払った金額や払った率が高かったとのことです!!

 

つまり他者の視線を感じて情動をコントロールされ、

お金を支払うという行動を起こしたのです。

f:id:EPoch:20210309071138p:plain

(Bateson MM et al:Cues of being watched enhance cooperation in areal-world setting.Biol Lett2:412-414,2006) 

 

高次脳機能障害の知識を学ぶことがリハビリを円滑に進めるコツ

 

大脳半球の損傷による半側空間無視やアルツハイマー病による

大脳の萎縮があっても、それよりも進化的に古い脳部位(大脳辺縁系)は

影響を受けにくいと言われています。

 

上記の2つの研究のように、

ヒトの行動は大脳皮質レベルの意識に基づいた制御と

皮質下レベルの無意識での制御に分かれます。

後者の皮質下レベルは情動による行動制御と言われ、

本能的な快・不快によって行動が変わります。

理由はよく分からないが何となくイヤな気がするから逃げるといった感じで、

イヌやネコなどの動物は情動によって行動が変化します。

 

前者は感情とでも言うべきでしょうか。

情動を感じると書きますね。

ワクワクする(情動)のはオモシロそうだから(感情)といったように、

情動に意味づけされたものが感情になります。

つまり感情は大脳皮質レベルでの高次脳によって

行動の制御がなされているのですね。

 

この情動を上手く利用すれば

リハビリを円滑に進めるために何が必要かを理解することができます。

 

高次脳機能障害のリハビリは環境にも配慮しよう

例えば、車椅子からベッドに乗り移りする際に

ブレーキのかけ忘れやフットレストの挙げ忘れ、

スタッフコールの押し忘れがある半側空間無視や認知症の対象者に対して・・・

怖そうな人物や視線を感じるような人物の写真を貼り、注意喚起を促す。

それが左側に位置したとしても視野に入りさえすれば、

情動面への働きかけによって行動を制御できる可能性があると考えます。

情動といえば、やはり近しい存在である家族に協力してもらい、

被写体になってもらうのも1つの工夫かもしれません。

 

 

半側空間無視への介入視点は、大脳半球の上下や左右から考えるだけではなく、

進化的な視点からも工夫ができます。

 

こうした高次脳機能障害にアプローチする方法を
エポックではご用意しています。

 

臨床に活かす高次脳機能障害と身体アプローチ|各種症状の理解からMovementーTherapyへ~ – エポックセミナー

 

講師は山梨リハビリテーション病院の山本伸一先生です。
ご興味がございましたら是非チェックしてみてくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

理学療法士・作業療法士が臨床のヒントを探すならエポックセミナー

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとする コメディカル、セラピストのための臨床に活きるセミナーがここにあります。 seminar.ep-och.com

関西の自費訪問リハビリならエポック

兵庫県・大阪府中心に自費訪問リハビリサービスをご提供しています。 2011年より、ひたむきに自費訪問リハビリサービスと向き合ってきた 私たちだからこそ、できることがあると思っています。 reha.ep-och.com

伊丹市・尼崎市の訪問看護ステーションならエポック

自費訪問リハビリで培ったノウハウを活かして、 訪問看護ステーションでも機能回復を目指した 看護・リハビリをご提供しています。 nurse.ep-och.com


阪急稲野駅JR猪名寺駅からスグ!カラダのことならエポックボディープラス

訪問だけじゃありません。 通えるリハビリもあります。 リラックスしたい方、カラダの相談したい方はエポックボディープラスへ! body-plus.ep-och.com

 

#リハビリ #理学療法士 #作業療法士 #言語聴覚士 #エポック #リハビリテーション #回復期リハビリテーション #オンラインセミナー #セミナー #高次脳機能障害 #半側空間無視