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高次脳機能障害の半側空間無視に対するアプローチ方法教えます

フリー写真] 手で片目を覆う外国の少女 - パブリックドメインQ:著作権フリー画像素材集

 さて突然ですが、皆さんはこの図をみて上下の家の違いが分かりますか?

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(森岡周:リハビリテーションのための神経性物学入門.2013)

 

・・・

・・・

・・・

もちろん分かりますよね。

そうです!!

下の家は燃えている(火事になっている)・・・

のです!!

何をわけの分からない質問をしてるんだという感じですね。

 

実は左半側空間無視を呈している対象者に、

同じように『上下の家は違いがありますか?』と聞くと・・・

『同じです』と答えることが多いんです。

つまり、左側が火事になっている下の家の図を見ても、

炎が視野には入っていても左側に注意が向かないため気がつきません。

そのため、上下の家の図は同じであると答えます。

 

さらに面白いことに、

『上下どちらの家に住みたいですか?』と聞くと・・・

『まったく同じ家なのに・・・』と言いながら、

火事になっていない上の家の図を17回中14回も選んだというのです。

しかしなぜ上の家の図の方が良いかという理由を聞いても、答えることができません。

だって、まったく同じ家と認識していますから。

 

さてここで大切なのは、視野には入っているという点です。

見えているけど注意が向いていない・・・

というわけですね。

注意が正しく向かないからと言って、何も分かっていないわけではないのです!!

火事のような危険な図では、

大脳辺縁系周辺で感じている不快な『情動』が働いた結果、

上下の図が同じように認識しても、

住みたいのは上の家の図と選ぶことができるのです。

ほんと不思議ですよね・・・

 

もう一つ面白い研究があります!!

お金を入れてくださいというような箱を壁の前に設置しておいて、

その壁に、花の写真とヒトの目の写真を1週間ずつ交互に貼っておいたところ・・・

ヒトの目の写真を貼っておいた週の方が、

支払った金額や払った率が高かったとのことです!!

 

つまり他者の視線を感じて情動をコントロールされ、

お金を支払うという行動を起こしたのです。

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(Bateson MM et al:Cues of being watched enhance cooperation in areal-world setting.Biol Lett2:412-414,2006) 

 

脳機能の知識を転倒予防に活かす!!

転倒予防のためにベッド周辺の環境を整える際に、

セラピストが得意な脳機能(脳科学)の知識を活かすことができます!!

大脳半球の損傷による半側空間無視やアルツハイマー病による大脳の萎縮があっても、

それよりも進化的に古い脳部位(大脳辺縁系)は影響を受けにくいと言われています。

 

上記の2つの研究のように、

ヒトの行動は大脳皮質レベルの意識に基づいた制御と

皮質下レベルの無意識での制御に分かれます。

後者の皮質下レベルは情動による行動制御と言われ、

本能的な快・不快によって行動が変わります。

理由はよく分からないが何となくイヤな気がするから逃げるといった感じで、

イヌやネコなどの動物は情動によって行動が変化します。

 

前者は感情とでも言うべきでしょうか。

情動を感じると書きますね。

ワクワクする(情動)のはオモシロそうだから(感情)といったように、

情動に意味づけされたものが感情になります。

つまり感情は大脳皮質レベルでの高次脳によって

行動の制御がなされているのですね(^^)/

 

この情動を上手く利用すればベッド周辺の環境調整に

セラピストの専門性を活かした工夫ができます!!

 

 個別リハビリ以外への介入

例えば、車椅子からベッドに乗り移りする際に

ブレーキのかけ忘れやフットレストの挙げ忘れ、

スタッフコールの押し忘れがある半側空間無視や認知症の対象者に対して・・・

怖そうな人物や視線を感じるような人物の写真を貼り、注意喚起を促す。

それが左側に位置したとしても視野に入りさえすれば、

情動面への働きかけによって行動を制御できる可能性があると考えます。

情動といえば、やはり近しい存在である家族に協力してもらい、

被写体になってもらうのも1つの工夫かもしれませんね(^^)/

 

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半側空間無視への介入視点は、大脳半球の上下や左右から考えるだけではなく、

進化的な視点からも工夫ができます(^^)v

今回のような脳機能を考慮した介入視点を、

リハビリテーションや病棟生活に活かす具体的な方法について、

4/23金のオンラインセミナーにて共有します!!

よければご参加くださいm(__)m

 

seminar.ep-och.com

 

 

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