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脳卒中片麻痺患者様がなぜBack kneeを呈するのかを考える上で重要なこととは?



 

脳卒中片麻痺患者様の治療をする上で悩む現象の一つとして

麻痺側下肢の立脚相のBack knee現象があります。

 

そのため、歩行周期における立脚初期~中期に

前方への重心移動がスムーズに行うことができず、

歩行練習に支障をきたすため何とかしたい、

と感じたことがあるセラピストは少なくないはずです。

 

私自身も比較的片麻痺患者様の治療に携わって来ましたので

Back kneeを呈する患者様をよく目にしました。

 

そのたびに原因が様々でなかなか治療が難しいなと感じます。

 

・立脚相のBack kneeが起こる理由がわからない

・どこから治療すればいい変わらない

・どのように治療過程を進めていくべき変わらない

 

このように感じておられるあなたに向けて

今日は書いてみたいと思います。

 

脳卒中片麻痺患者様のBack kneeの治療は床反力線を意識しよう

 

Back kneeが起こる現象や理由についてですが、

これは物理学的に理由を考えてみると簡単になります。

 

さて、Back kneeを考える上で覚えておくべきことは床反力線です。

 

床反力とは身体(主には足底)と床の接触部分から

生じている反力のことであり、

上下方向、左右方向、前後方向の成分に区分されるとされています。

 

つまり、私たちが重力に抗して立っている状態のとき、

重心は下方へのベクトル(力の働きが作り出す矢印のようなもの)が

向かっているものに対して、

床から重心に同じようなベクトルが向かってきており、

それらが拮抗して立位がとれている

と考える必要があります。

 

Back kneeを理解するためには、膝関節のどこに床反力線が働いているのかを考え、

どのようにBack kneeを引き起こしているのかを考えなければなりません。

 

次に、膝関節という構造について考えます。

膝関節は蝶番関節として、屈曲伸展運動が可能です。

立位姿勢において膝が曲がるという運動は

踵と股関節を結ぶ線が膝関節の後ろにベクトルが通ることで、

屈曲伸展運動が可能になるのです。

その時の筋収縮の働きについてはいったん置いておきましょう。

 

つまり、ベクトルが関節の前後どちら側を通るかが重要だということです。

 

では歩行動作に当てはめて考えてみましょう。

 

Back kneeという現象は

膝関節の膝蓋骨側をベクトルが通ることで

膝関節の伸展方向へのへの力が働いている現象になります。

 

原因としては様々ありますが、

このベクトルを理解しておくと、

なぜBack kneeが起こるのかが理解できますよね。

 

脳卒中片麻痺患者様のBack kneeをどのように治療すべきか?

では、脳卒中片麻痺患者様は何が原因でBack kneeが起こっているのか?

どのように治療を進めればいいのか?

と悩んでいるかもしれません。

 

Back kneeを呈する患者様は、膝関節の痛みを訴えることも多いです。

この現象を早期に解決に導かなければ、痛みが長続きして、そもそも歩きたくないとなってしまうことも考えられます。

 

私の患者様も同様の悩みを抱えていました。

私の患者様は立位姿勢において骨盤は前傾位を呈しており、踵接地の際にすでに骨盤は前傾し膝関節の前面を床反力線が通過してしまってBack kneeを呈してしまっていましたので、まずは臥位から体幹と下肢の協調的な運動を始めました。

そこから徐々に荷重下のトレーニングに移行することでBack kneeを抑制できたという症例を経験したことがあります。

 

ただこれは一例であり、どこからアプローチをすべきか、どのような問題点が考えられるかは症例によって異なりますので、一概には言えません。

 

もしこうした問題をもっと学びたいのであればこちらのセミナーをぜひチェックしてみてくださいね。

 

脳卒中片麻痺のリハビリで覚えておきたい歩行動作治療の原則|歩行周期の理解とメカニズム – エポックセミナー

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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