スポーツに怪我は付き物・・・
もちろん、怪我なんてしないに越したことはありませんし、
怪我をしないために誤用(間違った動き)を修正し、
過用(使いすぎ)しないように練習量をコントロールするわけですが
中には気をつけていてもどうしようもない怪我もあります。
それがコンタクトスポーツに頻発するような外的要因による事故ですね。
そして、日本中・・・そして全米中が悲鳴をあげた事故がありましたね。
そう、メジャーリーグで活躍する
エンジェルスの大谷翔平選手の右手へのデッドボールです。
今年は昨年までの低調っぷりが嘘かのようにホームランを量産し、
ホームラン王へ独走中。
多くの人が
「あとは怪我にさえ気をつけてくれれば・・・」
と願っていた中でのデッドボール。
150km/hのストレートを三振にされてしまうほどに
思いっきり振りにいってのデッドボールでしたから、
あのシーンを観ていた方のほぼ100%が
「あっ、折れた。」
と思ったのではないでしょうか?
ちなみに
デッドーボールのシーンはこちらの動画をご覧ください。
これだけのデッドーボールに、あの痛がり方にも関わらず
驚くべきことにデッドボールを受けた後も
しっかりと試合に出続けてバッティングをしているんですよね。
普通にあれだけ痛がっていれば、
レントゲン検査をして骨折がないという確信がなければ
プレーなんてできないはずですよね。
大谷選手が
「大丈夫。出れるよ。」
と強がって、無理矢理出たのでしょうか?
違います。
デッドボールを受けた直後に
トレーナーがしっかりと触診をして調べていますよね。
上述の動画でもその様子が流れているので、ぜひご覧ください。
この時、トレーナーは何を診た?
当たった瞬間の動画を見る限り、
当たったのは手関節の尺側であることがわかります。
しかも、手関節の遠位の手根骨や中手骨の方に当たっていますね。
当たった直後に飛び出して行っているので
トレーナーが細かくどこに当たったか
なんて把握する手段はなかったはずですが、
本当に迅速な対応をしています。
スイング中の右手ですので
橈側に当たるなんてことはそうそうないと思いますので、
トレーナーも真っ先に手根骨の尺側を触診しているのがわかります。
手根骨を触診、軽く押圧をして痛みを確認しています。
おそらく、その流れの中で
第4〜第5中手骨や尺骨の遠位端周辺もチェックしているでしょう。
大谷選手も触診されながら、何度も首を横に振っています。
トレーナーに「これは痛いか?これは?」と訊かれて、
「痛くない」と答えているのでしょう。
そして、この時に圧痛だけでなく感覚の検査もしているでしょう。
もしかしたら、
爪などの末端を圧迫して色の変化を診て
血管の損傷も確認しているでしょう。
その後も手関節や手指を動かしている様子から、
「骨折ではない。神経や血管の損傷もない」
と判断したと思われます。
大谷選手にとって幸運だったのは、
この打席のデッドボールが空振りで三振とジャッジされたこともありますが
(ノーアウトの打者で三振であったため様子を見る時間があった)
やはりトレーナーの的確な評価があったのが最大の要因ですね。
トレーナーには医師並みの知識と判断力が必要
トレーナーとして1番重要で、
1番難しいのは「やらせない」ことではなく、
「大丈夫だ。」と判断することです。
少しでも判断を誤れば最悪な事態にまで発展をしてしまいます。
あの場面で「いける。」と判断できた。
そして、判断できるだけの知識と技術を持ち、
それに自信を持っていないとできません。
何億、何十億円という大金が選手に支払われる
メジャースポーツのトレーナーをする
というのはそういうレベルであると
改めて思い知らされるシーンでしたね。
結局、大谷選手はレントゲンでも異常はなく、
別の日の試合で特大のホームランを放つなどの活躍。
トレーナーの判断が間違っていなかった何よりの証拠です。
手関節周囲の骨の触診はスポーツ事業部コラムにて
というわけで、
本当に大谷選手が無事で良かったですし、
このままホームラン王まで突っ走って欲しいところです。
今回のようなデッドボール時に骨折する可能性が高い
骨の触診の仕方などは
エポックスポーツ事業部のコラムでご紹介いたしますので、
スポーツ事業のホームページもチェックしてみて下さいね。
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