生まれたての子供が空中で手を伸ばして
宙をつかもうとするようなしぐさって
見ているだけでかわいいなと思いますよね。
ヒトはこのように手を自分の視界の中に入れて、
自分の手と物体の距離感を計りながら、
自分の身体の感覚を養っていくと言われています。
片麻痺患者様の上肢機能についても同様に、
自分の身体の再学習をするためには
自分の身体の部位と、視覚情報、そして触覚や位置覚の刺激を頼りに
情報を習得して再学習していく必要があるのです。
上肢機能のトレーニングはとても難しいと感じるセラピストも多いのではないでしょうか?
- 上肢機能の再獲得方法についてもっと知りたい
- 片麻痺患者様の再学習はどのようにすべきなのか
- なかなか治療がうまく進まない
もしこのように感じているのであれば、この記事があなたの助けになるかもしれません。
手は外環境からの情報入力のセンサーである
前述したとおり、小児が自分の手でつかんだものを自分の顔の前に出したり
口に入れたり噛んだりと、様々な情報を得ながら新しいことを覚えていくと思います。
これは視覚情報、触覚情報の学習に繋がっているのです。
まず自分の身体と頭と手との距離感の獲得、
そして物体を握った時の物体の重さや触覚情報を統合するのです。
その後は対側へのリーチ動作に繋がっていきます。
自分の身体の正面で手を伸ばすことから、右へ、左へと手を伸ばし、肩甲帯の屈曲や頭頚部を伸展させるような動きに変わっていきます。
子のリーチ動作を覚えることで、側方への寝返り動作を学習するのですね。
目と頸部の動きを細かくチェックしてみよう
患者様でも側方への寝返り動作が苦手な方がおられると思います。
そうした方は、対側、特に麻痺側方向における視覚情報が欠如している、
もしくは苦手な方が多い印象です。
その時に見ておいてほしいのは眼球運動ですね。
大体そういう方は麻痺側方向へ寝返るというときに眼球運動がなかなか動かず、
頭頚部の動きも拙劣になっている可能性があります。
もしあなたの患者様の麻痺側上肢がなかなか動きにくい、
またはなかなか再学習がうまくいかないという状態にあるのであれば、
ぜひこのような内容に着目して再度評価してみると
違ったアプローチ内容を思いつくかもしれませんよ。
さて、今日ご紹介したいのは【手の機能評価とアプローチ ~道具操作とアクティブタッチ~】です。講師は甲斐リハビリテーションクリニックの副院長として有名な北山哲也
先生にお越しいただきます。
上肢のボバースコンセプトに基づいたリハビリの進め方を徹底的に学ぶことができますので、ぜひチェックしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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