臨床の中で片麻痺患者様だけじゃなく、整形外科疾患においても
動作学習って難しいなと感じたことはありませんか?
たとえば歩行動作の中における立脚相で荷重をしっかりかけていきたい
けれどなかなか荷重がかからない
なんて場面もよく目にします。
私自身も先日新しい患者様を担当していて、同じような場面に遭遇しました。
アプローチ内容に動作学習も取り入れていますが、
この技術はうまくいくときと、いかないときがはっきり分かれますね。
(それはもちろん私自身の腕の問題でもあるのですが。)
さて、今回はフィードバックとフィードフォワードについてのお話を書いてみたいと思います。
動作学習に必要なフィードバックとフィードフォワードとは?
さて、動作学習を学ぶためには、まずフィードバック機構とフィードフォワード機構を理解していく必要があります。
フィードバック機構と検索すると、ホルモン分泌調整系の話が出てきてよくわからん!
という経験をした人もいるのではないでしょうか?
簡単に説明すると、「起こった現象を理解する」能力のことです。
簡単に言うと、ボールを壁に投げたとして、
そこから反発して帰ってきたボールのことを
想像するとわかりやすいかもしれませんね。
じゃ、フィードフォワード機構とは何なのか?
それは「これから起こることをあらかじめ予測する」能力のことです。
先程のボールの話でいうと、ボールを壁に投げる際に、どの程度の力を込めて投げると、
自分が取りやすいボールになるかを予測して筋出力を検討する能力とすればわかりやすいでしょうか?
動作学習のためには、これらの能力へのアプローチが不可欠です。
前述した立脚相における荷重量を高めたい場合、どれだけ荷重をかければいいのか?
荷重をかけたときにおこる支持性はどの筋がどれくらい働くべきなのか?
という構造に対してフィードバックとフィードフォワード機能に
アプローチをかけていく必要があるのです。
フィードバックとフィードフォワードをうまく働かせるためには?
では、そのフィードバックとフィードフォワードをうまく働かせるためには
どのようなアプローチが必要になるのでしょうか?
これらフィードバックとフィードフォワードを
うまく働かせるためには五感をフルに働かさなければいけません。
五感とは視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚です。
特に視覚情報は外界からの情報の8割を担っていると言われます。
じゃ逆に視覚情報を遮断されたらどのような機能が働くと思いますか?
その時に働く機能へしっかりアプローチできているかどうかを
ぜひ考えてみてください。
あなたの患者様の動作学習がうまくいっていないのは、
そこへのアプローチが不足しているからかもしれません。
2022年1月から【体性感覚フィードバックにもとづく運動学習アプローチ】というテーマでオンラインセミナーを開催します。
講師は生野達也先生です。
運動学習について様々な最新の知見を交えてお話をいただきますので、
ぜひあなたのご参加を心よりお待ちしております。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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