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介護・医療現場の立ち上がり問題について考えてみた

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先日、介護・医療現場におけるベッドの高さ問題についてのブログを書きました。

そこでは現場のベッドの高さは人それぞれ変化させるべきだという話を書きましたが、

この「人それぞれ」というところがなかなか浸透しずらいんですよね。

介護・医療現場で悩みの多いベッドの高さ問題について考えてみた

 

セラピストが入っている施設や病院であれば、

おそらく患者様それぞれのベッドの高さを設定して環境調整できますが、

そうでないところは一律低めの高さに設定して、

転落予防という名目で行っているところが多い印象を受けます。

 

ではなぜ、ベッドの高さを人それぞれ設定すべきなのでしょうか?

今日はその内容についてお話したいと思います。

 

介護・医療向け知識 ベッドからの立ち上がり方で転倒リスクが増える?

 

さて、ベッドからの立ち上がりについて今日は考えてみたいと思います。

私たちが立ち上がる時は、まず身体を屈曲させてから、立ち上がりを行うという形をとるはずです。

イメージとしては、お尻に乗っている重心を、足の裏に持ってくるイメージですね。

そこから、離臀して立ち上がるのですが、ベッドから立ち上がりにくいから、

手すりやL字柵を引っ張りながら立ち上がっているという

患者様を診たことはありませんか?

 

もしこうした患者様を見かけたら要注意です。

 

特に片麻痺患者様等であれば、より注意が必要になります。

それはなぜでしょうか?

 

引き込む動作というものは、体幹や下肢の伸展動作に繋がります。

つまり、立ち上がり動作を行うときに、「まず身体を屈曲」させなければいけないのに

「身体を伸展」させようとする動作に働いてしまうからです。

 

こうすると、下肢の連合反応が出現して、重心を足に移動させることができず、

結果として足を突っ張った状態で立ち上がろうとしてしまうのです。

 

こうした状況は片麻痺患者様の連合反応を増長してしまいます。

リハビリの中でいくら立ち上がりを何度も練習しても、

日常生活の中で立ち上がり練習を再復習することができず、

自己流の立ち上がりを何度も繰り返してしまっては

リハビリの効果は全く発揮されません。

 

だからこそ、ベッドの高さは患者様に応じて変化させなければいけないのです。

 

介護・医療現場で働くリハビリスタッフが知っておくべき立ち上がりのおすすめ基礎知識

 

さて、今日は立ち上がりについて書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

立ち上がり動作は、歩行につなげるとても重要な肢位だと私は理解しています。

この座位姿勢において、うまく重心移動をできなかったり、抗重力伸展活動ができないと、

この先の動きは獲得することはできません。

 

もしあなたがこのような患者様の動作学習で悩んでいるのであれば、

こちらのセミナーをご紹介いたします。

 

 

ぜひチェックしてみてくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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