先日患者様と「外を一人で歩けるようになりたいけど何を基準にすればいいかな」
というやり取りをしました。
このようなお話は病院においても、訪問分野においてもよくある話だと思います。
その時にあなたはどのような評価項目をもって
患者様に屋外歩行自立のお話をしますか?
・屋外歩行自立の基準がわからない
・実際どういう評価が必要かわからない
・歩行速度ってどれくらい必要なのかわからない
もしこのように考えているあなたには、今日はぜひ覚えておいてほしいことを書きますので、ぜひ読み進めてください。
理学療法士必見|横断歩道を渡り切れる速度とは?
さて、突然ですが、あなたは横断歩行の長さって調べたことはありますか?
横断歩行は白黒それぞれ45cmと決まっています。
つまり白黒合わせて90㎝になります。
と考えると、白の数を数えると、おおよその横断歩行の距離が測定できますよね。
そして、横断歩行が青の時間については基本的に1m/secで渡り切れる時間と決まっています。
これは正常人の歩行速度が1m/secと言われているからです。
しかし、近年のユニバーサルデザインの関係上、
少し長めに時間を取っている信号機もあれば、
身障者用のボタンを設置している横断歩道もあります。
つまり、患者様が横断歩道をきちんと渡りきるためには
1m/secの歩行速度が必要になると覚えましょう。
では、この評価をするための我々の尺度としては何があるのでしょうか?
それは、10m歩行試験という基準がありますよね。
これのカットオフ基準をあなたは覚えていますか?
昭和大学の村永らによれば、10m歩行:11,6sec、6分間歩行:213m、TUG:13.5secという基準を出しています。
こちらは10m歩行試験のカットオフというキーワードで検索すると数々の文献が出てきますので、ぜひチェックしてみてください。
(歩行自立に必要な歩行能力とバランス能力の関係より引用)
ここで伝えたいのは、回復期で自立していたからと言って、屋外歩行は自立するわけではないということです。
なぜなら前述したように、横断歩道を渡るためには1m/secで歩かなければいけないのです。
10m歩行:11,6secは0.9/secなのです。
これではギリギリだと思いませんか?
さて、ここまで患者様の歩行においての速度的な話をしてみましたが
歩行速度を上げるためにはどうすればいいのでしょうか?
歩行動作の治療に必要なキネシオロジーを考えると、歩行速度を上げる方法を考えることができますよ?
https://seminar.ep-och.com/products/seminar1425
講師は大阪人間科学大学の弓岡先生にご講演をいただきます。
もし興味がございましたら、ぜひチェックしてみてくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。