みなさんは片麻痺患者様の歩行を診る際に、どういった部分に着目していますか?
多くの方は下肢の動きはどうなっているかな?
体幹部の重心はどのように動いているかな?
といった部分に着目することが多いと思います。
歩行分析の本を読んでいても、多くは下肢の筋活動のことが書かれているので、ついつい下肢に注目してしまいますよね。
しかし、それと同じくらいに上肢にも注目して欲しいのです。
歩行動作において、上肢機能は見逃されがちではありますが
腕を振るという行為はバランスを保つためには重要な役割を担います。
その上肢にどのようにアプローチをかけていくか、
今回は以前開催させて頂いていた弓岡先生の脳卒中片麻痺患者様の歩行と上肢機能についてのセミナーで出ていた質問をシェアしたいと思います。
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片麻痺患者の上肢にどのようにアプローチすればいいかわからない
上肢は痙性が強く、なかなか動かないから、先に歩行動作を促そうと考えるセラピストは少なくありません。
しかしながら、手や上肢も体幹の動きに関係しており、
それらへのアプローチも積極的に行っていかなければいけません。
Q1 機能的な上肢を作るために、CHORを獲得することは必要か?
A) CHORを獲得することで、体幹の垂直性、左右移動時の正中位を獲得できるので、
体幹の立位での活動性が向上します。そのことで上肢の活動性が向上します。
CHOR(Contactual Hand Orientating Response)とは
Porter & Lemonによって提唱された概念であり、
上肢や手が機能的な役割を担うために必要な
手の表面に対する摩擦接触という意味です。
手の表面への接触がその動きを可能にし、機能的な役割を担うということのようです。
正中位を取るためのバランスを補うために軽いタッチで触れる、上肢の荷重を助ける、
ひじや肩関節の選択的運動を行うための姿勢を整えることを指します。
この刺激の入れ方を丁寧に行うかどうかがとても重要になります。
しかしながら、これをオンラインでお伝えするのは難しく、
コロナ禍が明けたらぜひエポックセミナーで体験してみてほしいと思います。
Q2 scapula settingを作る時の、肩甲骨の位置のランドマークはあるのでしょうか?
A)肩甲骨の位置のランドマークは特にありません。
肩甲骨が内転・下制・後傾する際に、上部胸郭が伸展位で安定することを期待しています。
scapula settingとは肩甲骨をの内転、下制、後傾位を保持して肩甲帯の安定性を作ることを指します。
上肢の動きに必要とされており、肩甲上腕関節の動きを支えるために必要な要素です。
Q3 肩甲骨が不安定と判断する評価手段を教えてください
A)上肢をプレーシングした際に、肩甲骨をその位置に保持できるかどうかでわかります。
上肢の空間での保持能力は上肢機能を評価するうえで重要です。
これは健常人でも不安定な方も多いので、ぜひいろんな方で上肢のプレーシングを行いながら
負荷をかけるなど試してみてください。
いかがでしょうか?
エポックオフィシャルブログでは皆様のセミナー中の質問をご紹介させていただきます。
臨床の中での悩みなどを解決出来たら幸いです。
また、これらの質問が出てきた弓岡先生のセミナーが今年も開催されます。
脳卒中患者の歩行動作の獲得に必要な肩甲帯・上肢・手への評価とリハビリ – エポックセミナー
片麻痺患者様の歩行を考える際に、体幹と下肢にばかり着目してしまっていたという方は
ぜひこのセミナーで上肢と歩行の関係について勉強してみてください。
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