私達は日常生活において数々のタスクを、複数同時進行しながら生活をしています。
例えば、歩きスマホなんてその典型ではないでしょうか。
歩くという動作とスマホを見るという動作は全く別の作業です。
これを無意識のうちに行っていますが、実は結構難しい技術なのです。
特に高齢者や脳血管障害の患者様においては、特に重要な能力といっても過言ではありません。
しかしながら、病院でのリハビリでどのようなことをやってきたかと
患者様に問いかけると、リハビリの先生とずっと歩いていたという話をよく聞きます。
もちろんそれだけではないと思いますが、もし歩行練習のレパートリーで困っているのであればぜひ試してほしいことがありますので、今日はご紹介したいと思います。
歩行の転倒予防に必要な二重課題(デュアルタスク)とは?
さて、前述したように、我々は数々のタスクを同時進行しながら生活しています。
これを二重課題(以下デュアルタスク)と言います。
デュアルタスクとはいわゆる「ながら動作」のことを指し、
運動機能と試行機能を司る前頭葉機能が必要になる作業なのです。
特に高齢者、認知症患者様においては、
これらの作業が苦手になる方が増えているという文献もあります。
実際デュアルタスクを行いながら歩行を行うと、
歩数の増加や歩幅の現象がみられますので、ぜひチェックしてみてください。
そのため、歩きながら周囲の状況判断ができず、
転倒リスクが増えるという原因に繋がりますので、
デュアルタスク能力はきちんと評価しておく必要があります。
おすすめの二重課題トレーニングをご紹介
さて、デュアルタスクトレーニングについて私のおすすめをご紹介したいと思います。
逆数計算
まずは一般的な認知課題を与えてみましょう。
長谷川式認知症スケールでもあるように100から7を引いていくという評価があると思いますが、同様に計算させながら歩くという方法です。
しかも、障害物をよけながら歩けば、二重課題、三重課題のトレーニングにもなりますので効果的です。
お買い物
買い物は歩きながら商品を探すという行動とともに、献立を自分で考えるという行為にもつながります。
日常生活の中で料理をしなくなったという方にはぜひ提案してみてください。
自分で食べたいものを選べるという喜びもあり、一石二鳥ですよ。
いかがでしたでしょうか。
このように二重課題をいかに評価するかは患者様の転倒リスクを減少させることに繋がります。
ぜひチェックしてみてください。
もしこれらのことについて学びたいと感じたのであれば
こちらのセミナーがおすすめです。
理学療法士向け歩行の知覚・認知的アプローチ|転倒予防への示唆 – エポックセミナー
ぜひチェックしてみてくださいね。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。