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片麻痺患者様の感覚入力は理学療法士・作業療法士が悩む技術の一つ

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先日、体性感覚フィードバックにもとづく運動学習アプローチ|立ち上がりへのアプロ―チというセミナーを開催させていただきました。

 

 

そこでは、臀部から足底面への感覚入力を行うかという点

についてお話をいただきました。

 

その時の患者様への声のかけ方、誘導の仕方をどのように進めるべきなのか、

患者様が何を考えているのか、感じているのかを知るところから考えよう

と教えていただきました。

 

そして、感覚入力においてこの、「患者様が何を考え、感じているのか」ということがとても重要だという話ですが、

我々の感じていることと、患者様が感じていることは全く異なるということを、

私自身実感した事例がありますので、今日はその事例をご紹介したいと思います。

 

体性感覚とは一体何か?【片麻痺患者様の感覚入力】

まずは体性感覚が何かを学ぶ必要があります。

 

体性感覚は

  • 皮膚感覚
  • 深部感覚

に分けられます。

 

その中で

皮膚感覚は

  • 触覚
  • 圧覚
  • 温冷覚
  • 痛覚

に分けられ、


深部覚は

  • 位置覚
  • 運動覚

に分けられます。

我々は視覚からの情報に多くを支配されています。
そのため視覚からの情報をフィードバックして身体を環境の合わせようとしますが
実は他にもさまざまな情報を統合して環境に適応しやすいように身体が調整をしているのです。

しかし、片麻痺の患者様はこの体性感覚からのフィードバックがうまく働かず
視覚的な情報ばかりを優位に使用していることが多いため
体性感覚へのフィードバックをうまく活用する技術が理学療法士・作業療法士には求められているのです。

 

片麻痺患者様に体性感覚を意識した動作指導を行って効率的な動作を誘導できた症例を紹介

さて、今日は患者様と我々の感覚の違いについて相違があったというお話をさせていただきます。

先日、座位姿勢は安定しているのに、なぜか立ち上がりになるとなかなかうまく重心が足底面に荷重できないという患者様がおられました。

 

その方は10数年昔に軽い脳梗塞を発症されておられますが、現在はほぼ自立した生活を送られており、職場復帰も果たされている方です。

 

しかし、立ち上がりの時に手を使って座面を押し上げて立つということをされておられました。

 

実はこの患者様、座面の感覚が極端に狭く、坐骨から概則への荷重時にかなり抵抗感というか嫌な感じをお持ちだということがわかったのです。

 

この方の座面の狭さに対して、目を閉じてある声掛けを行うことで

座面の安定部位が広がり、立ち上がりやすくなったということを経験しました。

 

 

一見、安定しているように見えても、患者様の中では全然不安定な感じを持っているということは少なくないということを経験した一例でした。

 

片麻痺患者様の体性感覚入力に必要な声掛け技術が学べるセミナーをご紹介

さて、この体性感覚フィードバックにもとづく運動学習アプローチのシリーズセミナーは

現在歩行動作の獲得から臥位姿勢における寝返り動作に至るまで

様々な場面における感覚入力方法をご講義いただいています。

 

前回は立ち上がり~立位姿勢における感覚入力のセミナーを開催させていただきました。

今回は座位姿勢における重心移動方法についてお話しいただく予定です。

 

 

 

若手セラピストでもわかりやすく丁寧にお話をいただきますので

感覚入力を徹底的に教えてほしいというあなたにおすすめのセミナーです。

もちろん実技指導もありますので、チェックしてみてくださいね。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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