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暑いから冷房をつけるは通用しない。快・不快にフォーカスした介入を


人間は恒温動物のため、体温は一定の範囲内で保たれています。

 

体温を一定の範囲内でためには様々な調節機構があり

暑い時には汗をかき、寒い時にはガタガタブルと震えるといった

生理的な反応もあれば冷暖房の器具を使用するといった

行動を起こすという反応もありますね。

 

 

そして、我々リハビリ職の関係が深い高齢者、特に認知症の方になってくると

こうした体温調節機構がうまく働かない人も多く

夏には熱中症でお亡くなりになる方が毎年のように報道されます。

 

理由としては加齢に伴って皮膚感覚が低下したり、

温度変化に対する対応が判断できなくなったりと色々な原因があるのですが

その中の1つに「不快に感じていないからなのではないか?」という可能性が出てきたようです。

 

温度を感じる脳の部位を破壊されても適温を選ぶ

 

前述の体温調節機構ですがもう少し専門的な用語を使うと

  • 自律性体温調節
  • 行動性体温調節

に分けられます。

 

暑い時に汗をかく、寒い時にブルブル震えるというのは「自律性体温調節」

服装を調節する、エアコンの温度を調節するなどは「行動性体温調節」

 

です。

前者の「自律性体温調節」に関しては仕組みが明らかになっていますし、

加齢に伴って機能が低下することもわかっていますが

後者の「行動性体温調節」に関してはよくわかっていなかったのですが、

ある動物実験で新しい知見が報告されました。

 

ラットを使った研究ですが

通常のラットと

暑さや寒さを感じる脳の部分を壊したラット

これらを用意して

適温のプレートと暑いプレートを用意して、

ラットの行動を比べたところ

どちらのラットも適温のプレートで過ごしたという結果が出たのです。

 

快・不快を感じる経路は別

 

この仕組みを調べたところ

 

暑いと感じる感覚の経路

暑さを不快と感じる経路

が別の経路だということがわかりました。

 

このことを認知症に当てはめると

 

認知症の人は暑さや寒さを感じていないのではなく、

快・不快でエアコンや服装を決めている可能性があるということです。

 

 

となると、そういった方に対して

 

温度管理や服装の管理をする場合は

 

「暑いから」とか「寒いから」というのではなく

 

何を不快と感じてエアコンを付けないのかなど、

快・不快に着目して誘導をしてあげるとうまくいく可能性がありますよね。

 

 

患者様の快・不快にフォーカスして独りよがりにならない介入を

 

いかがでしたか?

 

今回は温度を例に書きましたが、これは他の刺激に対しても同じことが言えますし、

認知症や高齢者ではなくても当てはめることができることかもしれません。

 

我々セラピストの介入がどれだけ理にかなっていようと、どれだけ狙い通りの反応が認められても

結局サービスを受ける方々の快・不快によって、受け入れ方が全く違うものになりますよね。

 

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