リハビリテーション事業部の石原です。
今回は関西セミナーの講師を務めさせて頂いたので、
その内容を少しお伝えいたします。
上肢機能へのアプローチについては、
皆さん難渋することが多いのではないでしょうか?
人間が人間らしく生活するためには必ず必要な上肢機能。
しかし、その動きはとても多様化されており、とても複雑になっています。
そんな複雑な動きをする上肢機能ですが、しっかりと各関節の基礎解剖や運動学的特徴を踏まえて介入すれば必ず適切なアプローチを行うことは可能です。
しかし、上肢機能といっても上肢機能だけを評価し、治療すれば良いものではありません。
例えば、野球肘の少年がいたとします。
その少年がレイトコッキング期に肘関節の内側に痛みが出ていました。
さらに細かく肘関節を診てみると、肘関節の外反位が反対側に比べて増大しており、肘関節の内側にある上腕筋の内側部や前腕屈筋群の付着部に圧痛がありました。
この段階で、肘関節の問題を外反位により内側の組織にストレスが掛かったためであると考えられると思います。
しかし、ここで考えなければならないことは、なぜ、肘関節の外反位が増大してしまっているのか?
ということです。
普通に野球をやっているだけでは、外反位が強くなることはありません。
この少年の場合は、体幹の回旋と股関節の可動域に筋出力の問題がありました(詳しくはセミナーで!)
上肢機能の問題は単なる結果である可能性があります。つまり本当に改善していかなければならない問題点がもっと土台の部分にあるかもしれないということです。
この野球肘の少年も肘周囲の筋肉のリラクゼーションや外反位アライメントの矯正などを行えば問題なく復帰できるわけではありません。
パフォーマンスを改善するためにもっと必要なことを評価し、治療する必要があります。
私のセミナーでは、単純な上肢機能のみのアプローチの講義ではなく、根本的な上肢機能改善に必要な介入方法をしっかりと学んで頂きます。
セミナーでは午前中の後半から最後まで、ほぼ実技を中心に身体を動かして学んで頂きます。
・上肢機能改善のための体幹機能へのアプローチ
・肩関節の静的安定性機構と肩甲骨のアライメント調整の関係性
・上腕骨頭を安定させる上腕二頭筋機能改善の方法
・肘関節周囲筋の機能改善や関節安定のための動きの誘導方法
などなど。
基礎解剖と運動学に基ずく、アプローチ内容を練習して頂きます。
今日学び、次の日からすぐに実践可能な内容となっています!
次回は9/23(日) 若手セラピストが悩む体幹機能障害に対する評価・治療アプローチセミナーを開催致します!
今回はより体幹機能を改善するためのアプローチを中心に実技満載で実施させて頂きます!ご興味がある方は是非ご参加下さい!