今後、超高齢化社会に移行していく時代になり、
原疾患だけではなく、心疾患や呼吸器疾患を併発している患者様が増えてくるようになりました。
にもかかわらず、心臓リハビリテーションの知識を
徹底的に習得しようとするセラピストは
まだまだ少ないのではないでしょうか。
心臓リハに関しての難しさや、リハ効果の実感が少ないことで
なかなか興味が持てないのかもしれません。
しかし原疾患が脳血管疾患や運動器疾患であっても、
併発や既応に心不全や呼吸不全などを有する方が多いので、
心臓リハの知識は重要になってくると思っています。
心不全の分類だけは知っておきたい!
循環器疾患において、虚血性心疾患、弁膜症、心不全、不整脈…など
沢山の疾患がありますが、病態把握は非常に大切です。
心不全は様々な症状を呈す、臨床症候群と考えられています。
心不全の介入は予防も重要です。
また、癌よりも予後が不良で、再入院率も高いから注意が必要です。
再発を繰り返すため、徐々に体調やADLが低下してきます。
そのため、緩和ケアや終末期の介入も必要となります。
全ての心疾患は心不全に繋がっていきます。
心不全の分類として、
- NYHA分類
- Forrester分類(カテーテル検査が必要)
- Nohria Stevenson分類(リハスタッフ使用しやすい)
があります。
前述したように心不全は様々な症状を呈しますが、
ここでは低心拍出(左心不全)とうっ血(右心不全)についてまとめておきます。
低心拍出を示唆する所見
- 手足の冷感
- 活発性低下(気だるい感じ)
- 尿量低下
- 運動中の血圧低下(増加しない)、頻脈
- 下痢
うっ血を示唆する所見
- 体重増加
- 頸動脈怒張
- 肝腫大
- 下腿浮腫
が主になります。
リハ介入による効果とリスク
6月2日に大阪で開催する真鍋先生のセミナーでは
真鍋先生が実際に経験した症例をもとに、
- リハ介入においての効果
- リハ介入によってのリスク
についてグループワークを行っていただきます。
見るべきポイントおよび起こりうるリスクについて、
真鍋先生の臨床経験から教えて頂くことで、
より深く内部障害に目を向けていかないといけないという
認識を持つ必要があると思います。
内部障害においては、リハだけが関わる部分も多く、
リスク管理がとても重要になります。
運動療法を正確に実施し、正確な評価を行う。
このサイクルを行なうことで手術や服薬にも勝る効果があることを学んでいただけます。
脳血管疾患や運動器疾患をみるときに、これからは内部障害があるのでは?
という気持ちでクライアントの方をみると、また少し違ったアプローチができそうですね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。