リハビリ現場では毎日様々な患者様がリハビリを行っています。
運動療法はすべての患者様に実施していると思いますが
心負荷をかけていくと身体に様々な症状が現れます。
そんな中でも
・反応が鈍くなった
・けいれん発作を起こした
・チアノーゼ症状が出現した
このようなフィジカルアセスメントは、
患者様の状態を知らせてくれる大切な役割を担っています。
そのサインを見逃さないようにしなければいけませんね。
運動負荷は弱くても強くてもいけません
心疾患のリハビリを行うにあたり、
まずは心不全という症状から確認しなければいけません。
病態がどのような症状を起こすのか、
そしてどのような薬を服薬しているのかを確認し、
理解しなければ、運動療法中に症状が悪化する可能性がありますよね。
フィジカルアセスメントをしっかりと確認できるかどうかが
治療のカギになります。
例えば、血中酸素濃度が急激に下がりチアノーゼが出現するとします。
あなたはどのような症状やフィジカルアセスメントが現れるか理解していますか?
このような症状が「何故出るのか」「出たらどうすればいいのか」
「どの範囲までであれば大丈夫なのか」を
理解して治療に当たらなければいけません。
運動療法のためには生理学を徹底的に理解すること。
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さて、「運動」を行うためにはどのようなことを考えなければいけないでしょうか?
前述したように、リスク管理は必須の知識です。
ですが、運動をするために必要な以下の知識も大切です。
- エネルギーはどこから生み出されるのか。
- 筋肉、心拍出量、呼吸の状態はどうなのか。
- 疾患の病態はどのようになっているのか。
これらを徹底的に理解しなければいけません。
運動療法中に身体はどのような反応するのかを、
生理学的に理解することがとても大切です。
皆さん、苦手な方も多いかもしれませんが、
数字をきちんと捉えることが大事です。
リハビリ分野で簡単に確認できる数字としては
血圧、脈拍、呼吸数、SpO2
これらの数字が何を意味しているか、きちんと説明できますか?
呼吸数が上がればどうなりますか?
SPO2が下がればどうなりますか?
もちろん血液検査の情報もとても大切ですよ。
(例えばTP(総蛋白)が不十分なのに運動療法を行っても筋力はつかないですよね)
運動を行う、これはセラピストが患者様と共に毎日行うことですが、
安静時と運動時での変化を理解していなければいけません。
そうでないと、運動強度の設定はおろか、
リスク管理もできませんよ。
日々リハビリをする中で、これらを理解して
リハビリを行えているセラピストが、
1人でも多く増えてほしいですね。