今、成人が水ぼうそうにかかる頻度が
増えているというのをご存じですか?
水疱瘡といえば、子供がかかる病気として
知られていますが、
大人になってからかかると
かなり重篤な症状が出るのです。
その一つが帯状疱疹という症状です。
帯状疱疹とは
帯状疱疹とは、水ぼうそうウイルスの再感染のことです。
子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、
神経の中に生き残り
それが再び活性化して起こる疾患です。
疲労、ストレスなどが引き金になります。
神経に沿って帯状に水疱ができるため
「帯状疱疹」と呼ばれます。
70%以上の人は痛みを伴います。
部位は、頭から足までどこにでも発症しますが、
腕から胸、背中にかけてが比較的多くみられる部位です。
通常は体の左右どちらかにしか発症しません。
また、症状が痛みだけで、はっきりした水疱が現れない場合や、
まれに、食道や気管などの粘膜部分や内臓に発症するケースもあるようです。
発症年齢は、ここ数年で変わりつつあります。
以前は20代と高齢者の二峰性といわれていましたが、
最近では40、50代にも増加しています。
全体でみると50代以降の方に多く、
80歳までに約3人に1人が帯状疱疹にかかります。
高齢者では認知症につながるケースも
年齢が高い方のほうが、神経痛を発症するリスクが高くなります。
時に神経痛は非常に強く、通常の痛み止めが効かず、特殊な薬の内服が必要になったり、薬では痛みが完全には取りきれない場合があります。
また、顔面に発症した場合には、
顔面神経麻痺、聴覚障害、目の角膜炎などの
合併症を発症する場合もあります。
皮膚に瘢痕(傷あと)が残る場合もあります。
ごくまれに髄膜炎や脳炎を起こすこともあります。
臨床の中でも帯状疱疹が長期化して寝たきり状態になってしまい、
痛みから動きたくなくなってしまったり、
うつになったり、高齢者では認知症につながっていくというケースも見受けられます。
帯状疱疹がなぜ増えたのか?
帯状疱疹が増え出したきっかけは2014年に水疱瘡のワクチン摂取が定期摂取に変わり、水疱瘡にかかる子供が激減したのが原因のようです。
水疱瘡にかかる子供に触れると本来持っている体内の免疫が再度活性化されて(ブースター効果)、高い抗体価を維持できるのですが、それが難しくなるようですね。
もし患者様がかかってしまったら
基本的に痛みが強く出ますので、リハビリは中止したほうがいいでしょう。
炎症反応が落ち着いて、医師の許可が出れば神経痛に対する温熱療法などが適応になりますが、
前述したように痛みを誘発するようなことは避けるべきです。
痛みが強く出ればそれだけリハビリに対する意欲も低下し、活動量の低下から認知機能が低下してきてしまいますので、早めにチーム医療で解決していきましょう。
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