脳卒中患者様のリハビリにおいて、
- 上肢機能の改善に悩んでいる…
- 上肢のトレーニングをどうしたらいいのかわからない…
という理学療法士・作業療法士の方はいませんか?
特に地域によっては
下肢は理学療法士
上肢は作業療法士
といった形で分けられてしまい
片麻痺患者様の上肢はあまり経験していない
という理学療法士もいるのではないでしょうか?
そこで今回は脳卒中片麻痺患者様の上肢機能へのアプローチ方法についてお話するとともに、セミナーもご紹介しますので、ぜひ最後までお付き合いください。
起居動作や歩行といった理学療法士の得意分野において、どれだけ上肢機能が重要かわかると思います。
脳卒中片麻痺の上肢トレーニングは起居動作から始めよう
皆さんは脳卒中の患者様のリハビリにおいて
積極的な早期離床、早期歩行を徹底的に実施することは行われていると思います。
これは在宅復帰を目指すうえでもとても重要な課題であり
エビデンスも出ています。
しかしながら在宅復帰ができたとしても、
ちょっとしたところで自立できない
という患者様も少なくはありません。
先日弊社で担当させていただいている患者様のリハビリに行かせていただきましたら
日常生活は比較的安定して自立した生活は行えているのですが
麻痺側側からの起き上がりがなかなかできない
という患者様がおられました。
非麻痺側側からの起き上がりはとても上手なので問題はない
と思いがちではありますが
日常的に麻痺側から起き上がることは本当にないのでしょうか?
今日は麻痺側側の上肢トレーニングについて考えてみたいと思います。
脳卒中患者様のリハビリは基本の動作に立ち返ろう
私はよく、麻痺側側の上肢トレーニングは
まず起居動作のレベルを確認するところから始めます。
それは脳卒中の患者様の動作は
小児の発達レベルの動きから獲得していくべきだから
と考えているからです。
人は生まれたら
背臥位姿勢→側臥位→腹臥位→四つ這い→つかまり立ち
といった発達過程を経過します。
にもかかわらず早期離床を促すにあたって
どうしてもこの経路を飛ばして
端坐位→立位といったリハビリを導入することが
臨床の中でありました。
もちろん、臨床であれば入院期間が限られています。
また服薬や点滴などできることが限られていたりしますので
基礎動作練習がおろそかになってしまう、ということもわからなくありません。
私自身も病院勤務時代はそのような悩みに悩まされたことが多々ありました。
特に高齢者の方は骨密度の問題もあり、
腹臥位などなかなか無理な体勢が取れないということもありますので。
ですがもし可能であれば成人男性のような方のリハビリを行う上で
内科的な問題がないのであれば、
麻痺側側の起き上がり練習はぜひ行っておいていただきたいと考えています。
脳卒中患者様の肩甲帯や体幹の固定性を高める方法とは
麻痺側側の上肢の動きの獲得を行いたいのであれば、
私はまず麻痺側側への寝返り、起き上がり練習を患者様と一緒に練習をしていきます。
それは麻痺側側への注意を向けるということもそうですが、
麻痺側からの起き上がりを練習することで、
頸部や体幹の出力を高めることができるからです。
よく麻痺側の上肢機能練習を行う上で
端坐位になって側方への重心移動、荷重練習を行っている場面を目にします。
もちろん重要なことではありますが、
その際によく見ていただきたいのは背部優位に出力が出ていないかということです。
端坐位姿勢を維持するためには
どうしても腹部ではなく腰背部の出力で賄ってしまう
という場面を目にします。
であればその姿勢は不安定であり、かつ過負荷となっている可能性があります。
だからこそここで側臥位からの起き上がり練習を行っていくべきなのです。
麻痺側上肢のプッシュアップ動作が難しいのであれば
非麻痺側上肢を用いて行うことでもいいかもしれません。
重要なのはその際の体幹~下肢の運動学習です。
適切な腹部の収縮を促しやすい姿勢だと私は感じています。
そこからもし可能であれば、四つ這い練習も加えていきたいですね。
四つ這い練習は患者様の体形的になかなか難しいという方もおられます。
女性のセラピストであれば促しが難しいということもあるかもしれませんが
四つ這い練習は上肢トレーニングにおいてとても有用な内容になります。
大人気の北山哲也先生から片麻痺の上肢機能について学ぼう
いかがでしたか?
このようにして片麻痺患者様での上肢機能へアプローチしていくわけですが、
今回ご紹介するセミナーは北山哲也先生の
PT・OT向け脳卒中片麻痺の上肢・手に対する評価とリハビリ|手の感覚障害に対するアクティブタッチ – エポックセミナー
です。
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あなたも北山先生の講義を受けて、片麻痺患者様の上肢機能についてマスターしていきましょう。
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