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九州豪雨で二階に避難、あなたの患者様は階段を登れますか?

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九州の局地的豪雨により熊本や福岡で

想像を絶するような光景が連日報道されています。

 

そんな中でふと思うことがありました。

 

熊本の球磨川の決壊によって、河川の近郊に住まれている方の話では

水があふれ始めてから15分で1階部分まで浸水してきたとのことです。

 

このような状況で、高台に避難を、と思っても外は大雨でろくに歩けないし

しかも早朝だということもありなかなか動けない。

 

それは若者がそう感じるのですから

 

お年寄りや障害をお持ちの方は特にそうでしょう。

 

詳細は省きますが、過去の大水害で同じような状況の時に

 

シーツに患者様を乗せて階段を上ったというニュースも耳にしました。

 

 

在宅では特に、家族が高齢者や障害をお持ちの方を上層階に避難させるのは

 

とても介助量が大きいと思わずにいられません。

 

だからこそ、病院から在宅に帰るにあたって、

 

階段を上る方法の確立や練習はとても重要になるのではないでしょうか?

 

 

blog.ep-och.com

 

外に出て避難、じゃなくて階段を上って二階に避難が最善手だった。

 

前述したように、今回の大雨被害において避難する最短の場所が

自宅の二階になります。

階段を上って二階に上がる、もしくは三階に避難する。

 

そんな中で特に脳卒中の片麻痺の方や、膝や股関節を手術したという方が

二階にどのように逃げればいいのか?

階段を上るためにはどのような能力が必要になってくるのか?

 

というところに

フォーカスを当てて考えてみたいと思います。

 

 

まず、階段を上るために必要な能力は?と言われると

 

様々な能力が必要になってきます。

 

下肢筋出力、

特に股関節の伸展筋力や膝関節の伸展筋力、

足関節の伸展筋力はもちろんのこと、

片足で立っていられる能力、

 

下肢の筋力だけでなく、

手すりを持っている側の

上腕三頭筋や広背筋などの筋出力も重要と言われています。

(階段を上る際に上腕の伸展筋力で手すりを押し付けて身体を持ち上げるから)

 

これらの能力を維持するために、

 

どれだけのトレーニングが必要になるかを

 

我々セラピストはもっと考えなければいけません。

 

病院での早期離床、早期歩行、屋外歩行、だけでいいのか?

 

もう一度言います。

階段を上れなければ、今回の九州地方の大雨による被害の際に

避難できないのです。

 

 

歩行能力は病院時代より落ちたと感じる方が地域には多い

 

病院時代は、毎日1時間、作業療法を合わせると2時間、

それ以外にもいろいろなところを歩き回る時間があった。

 

でも病院から自宅に帰るとあまり歩かなくなった。

買い物もしてもらえるし、外に出るきっかけもあまりないし。。。

 

 

そんな話をあなたは聞いたことはないですか?

 

加齢に伴う身体機能の低下の影響を強く受けるのが

歩行能力だと言われています。

 

それはなぜか?

 

圧倒的に運動量が低下するからです。

 

下肢の各関節の伸展角度の減少、

および筋出力の低下、

踵挙上の低下、

つま先が上がらない状態での歩行動作、

 

これらは運動量の低下に伴う廃用症候群で起こってくる現象です。

 

在宅に帰って生活するにあたり、病院よりも生活環境が不安定な場面が多い

だからこそ能力を維持していかなければいけないのに

活動量が低下してしまって、廃用症候群が進行する。

 

廃用症候群が進行していざという時に避難できない、

歩けない、歩くと転倒する、その結果再入院という悪循環。

 

なぜこのような状況が起きるのでしょうか。

 

 

【できない、という不安は、経験したことがないからできないのです。】

 

あなたもスカイダイビングをしたことがないとしましょう。

 

初めてやるときには怖くないですか?

 

どういう心持が必要か経験者に教えてほしくないですか?

 

 

こうした経験を、ぜひ入院中、もしくは在宅に帰ってのリハビリの中で

経験し、体験し、自信をつけて帰ってほしいものです。

 

病院の階段で上れたんだけど家では上れない、では話になりません。

 

そこはセラピストが想像を膨らませて、在宅訪問時にしっかり評価して

病院で同じ環境下でも上れる練習をして

在宅に送り出してほしいと思います。

 

私も回復期病院で働いていた経験がありますので

今回の報道についてはとても心を痛めました。

 

自分の患者様で階段を上れずに帰られた方も何人もおられました。

 

その方々がもし、今回のような水害に遭われたとしたら・・・・・

 

ぜひあなたの患者様が今回のように水害に遭われても

 

避難できるようなリハビリを提供してあげてほしいと心から思います。

 

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

高齢者にとって転倒恐怖感は大きなリスク因子だった - EPoch Official Blog

 

このたび2020年6月1日より

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