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畳に正座で座るために必要な関節可動域はどれくらい必要か?

皆さんは、畳は好きですか?

 

私は好きです。

あのイグサの匂い、畳独特の柔らかさ、

和の雰囲気漂うあの独特な空間は、日本人でよかったなと

つくづく心から思います。

 

弊社の訪問リハビリを選択してくださっている患者様の中にも

やはり畳好きな方はおられます。

 

あなたの患者様でも、寝たきりや車いすになっても、

やっぱり畳に思いを馳せる方はおられるのではないでしょうか?

 

確かに介護分野や医療分野では

ベッドで寝るということはとても多いです。

だからといって、一生ベッドだけで過ごすということがいいとは私は思いません。

 

日本人なら、やっぱり畳に座りたい。

あの匂いを、雰囲気を感じたい。

 

 

だったら一緒にどうすれば座れるかを考えようではありませんか。

 

普段は寝たきりでも、リハビリの時だけでも座りたい。

 

訪問リハビリに伺っている患者様で、

普段は介護度5で自分で起きることができませんが

YES、NOの会話はできる方です。

 

ふとした会話の中で畳の話になりました。

座れるなら座りたいという話をされておられましたので

ご家族ご協力のもとに、畳に横になることができました。

 

その時はとてもリラックスした表情で天井を見られており、

その時だけは自発的に手足を動かしてくださいました。

ご本人様もご家族様もとても喜んでくださったことを今でも覚えています。

 

畳の上で寝るというメリット

普段寝たきりの患者様は、エアマットやクッション性の高いマットの上で寝ておられることが多いと思います。

 

その環境というのは、確かに耐圧分散という観点から見るととてもいい環境かもしれませんが、別の観点からみればとても不安定な環境であると言わざるを得ません。

 

 

 

ある文献では、

臨床上、柔らかいマットレスでは体動が不安定となり、咳嗽練習、呼吸筋トレーニングに難渋する印象がある。そこでマットレスの硬さ(体圧分散能)が咳嗽力に及ぼす影響について検討した。

不安定なマットレス上ではこれら体幹深層筋の姿勢の安定作用
が大きくなるため、CPF(咳嗽力)、MEP(最大呼気圧) の呼気筋としての効率を低下させたのではないかと考える。

という見解も見られている。

また、寝返り動作も自分たちが寝てみても分かる通り

とても打ちづらいのを経験咲いたことはあるのではないだろうか。

 

実際、この患者様もベッド上ではエアマットをリハビリ用に設定されているのに、なかなか自分で寝返ることができない。

 

しかしながら畳の上だと寝返りが見守りで可能になるのだ。

 

自分で動ける、そのような環境を提供するということも

セラピストとしてとても重要だと感じざるを得ません。

 

そしてこれが一番重要だと思うのですが

動けるようになることが重要なのではない、患者様が何を求めているのか、何をすれば喜んでくれるのか。

その喜びや笑顔を求めて日々リハビリに取り組むことが

一番重要ではないかと感じています。

 

畳に座りたいなら膝関節の屈曲制限を改善する必要がある

 

さて、畳に座るとなると日本人特有の座り方がありますよね。

そう。

正座です。

 

患者様の中には「畳に座りたい」=「正座で座れるようになりたい」という意味があったりします。

 

しかし、ご高齢になった時に正座を取れない理由として真っ先に思い浮かぶのが

膝が曲げられない

ということですね。

 

特に変形性膝関節症を患っていると可動域制限が顕著になって、余計に難しくなります。

手術をして、関節構造的には屈曲可動域は獲得できるようになったはずなのに、膝が曲げられないという方も多いですよね。

その場合は関節構造ではなく、周囲の軟部組織などの問題によるものかもしれません。

 

膝関節の障害の場合、痛みはもちろんですが、この屈曲可動域の制限というものが大きな問題になってくることが非常に多いのです。

 

そこで今回、膝関節の屈曲制限に対する評価やアプローチ方法について徹底的に学ぶことができるセミナーをご用意しました。

 

PT・OTが覚えておくべき膝関節屈曲制限の制限因子の推測方法と運動療法seminar.ep-och.com

 

このセミナーでは膝関節の屈曲制限に特化して、その原因と病態、運動療法をお伝えしますので、膝の屈曲を獲得する方法がわからないという方はぜひこのセミナーを受講してください。