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外出自粛がフレイルの原因に?廃用症候群のリスクと予防策


コロナ禍で運動量が極端に減少したという方も少なくないと思います。

その影響は諸所で問いただされ、「少しでも運動しなければ」

と感じる方も多いのではないでしょうか?

 

テレワークに切り替えてコロナ禍前と比べると29%も歩数が減少し

座っている時間が伸びているという統計も出ています。

 

若年者でこのような状況なのですから、

高齢者の廃用症候群の進行はより顕著なものになっていると考えられます。

 

高齢者にとっては、この自粛期間で廃用症候群の一歩手前まで陥ってしまうリスクがあることを覚えておかなくてはいけません。

今日は廃用症候群について考えてみたいと思います。

 

廃用症候群は1週間の安静で15%も筋力が低下します

宇宙飛行士は宇宙での滞在で、筋力は半年で10~20%減少すると言われています。

地球に帰ってきた直後は、自力で立って歩くことが困難になり、

誰かに抱えられているというシーンを見たことがある方もいるでしょう。

最近は宇宙空間でも筋トレをしていることもあり、

地球に帰還しても自力歩行が可能なレベルに保持されていますが。

 

私たちは常に重力という力を受けて活動しています。

立ったり、歩いたりといったほとんどの動作は重力に抗して運動をすること、

これが健康や体力を維持するために重要なのです。

 

ひとたび無重力状態になると、筋力を使うこと自体が少なくなり、

それだけで筋力・体力の低下を招いてしまうのです。

 

宇宙空間ほど急激ではないものの、不活動な状態が続けば

廃用症候群が進行していまいます。

 

これは高齢者に限った話ではありません。

若い方でも持っている機能を使わないとあっという間に身体機能は低下します。

風邪で2、3日寝込んだ、

休みの日にだらだらしていた、

そんな風に活動量が低下すると、

その後いつもの生活に戻ると動きにくくなった、

疲れやすくなったという方は多いのではないでしょうか?

元々の筋肉量が少ない高齢者にはそれが顕著に現れます。

少し動けなかった、外に出れなかったという期間ができるだけでも

寝たきりになってしまう可能性もあります。

 

1週間安静状態を続けて体を動かさないでいると、

10~15%の筋力が低下し、3~5週間では50%も低下する

とも言われています。

 

最近の研究では、長時間の座位は健康に良くないことも報告されています。

ある研究によると、成人の1日の覚醒時間における座位行動は、55〜60%となり、

日常生活の約2/3は座って生活しています。

 

長時間の座位がもたらす健康リスクとして、

冠動脈疾患、肥満、糖尿病、メタボ、心血管代謝疾患、がん、認知機能の低下

などを発症する確率が高くなります。

 

外出自粛やテレワークの期間が長くなって、座位時間が増えることで、

健康面へのリスクが上がってしまっているかもしれません。

 

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廃用症候群の原因と症状について考えましょう

廃用症候群は「生活不活発病」とも呼ばれ、

長期間にわたって安静状態を継続することにより、

心身機能に悪影響をもたらす症状のことをいいます。

高齢者や入院患者に多く見られますが、若い人にでも簡単に起こり得るものです。

 

身体不活動は、全世界において死亡に対する危険因子の第4位という報告があります。

1位は高血圧、2位は喫煙、3位は高血糖です。

 

廃用症候群の症状

主な症状は以下の通りです。

  • 運動器障害…関節拘縮・筋萎縮・骨萎縮、など
  • 心肺機能の低下…誤嚥性肺炎、血栓塞栓症、など
  • 消化機能の低下
  • 精神機能低下…うつ・せん妄・見当識障害、など

身体機能だけでなく、認知面や精神機能に対しても悪影響を及ぼします。

 

今までは、入院中など、手術後の安静状態が長引くことで引き起こされることが多くありました。

しかし、早期離床が推奨されて、かなり早い段階からリハビリが開始されるようになったため、

入院中の廃用症候群の悪化例は減ってきたと言えます。

 

ただ、廃用症候群になるのは入院中だけではありません。

日常生活の中にもそのリスクはたくさん潜んでいるのです。

 

廃用症候群の予防に「踏み台昇降トレーニング」がおすすめ

感染のリスクが高い場所への外出を避けることは、今は何より大切です。

しかし、家に閉じこもってばかりいて健康状態を損なってしまいます。

 

特に高齢者の場合、持病の他にも、廃用症候群、フレイルやサルコペニアを加速させてしまうリスクがあります。

 

コロナ禍に入った頃にラジオ体操連盟からラジオ体操会を休止するようお願いが出されました。

屋外でのトレーニングは少しずつ緩和されてきたとはいえ

感染リスクを抑えながら、高齢者をはじめとする心身機能の維持を図るため、

廃用症候群を招かないためにも、

家の中でもできる運動やエクササイズを提案していくことはとても大切です。

 

そこで私たちがおすすめしたいのが

「踏み台昇降」

です。

 

踏み台昇降のメリット 廃用症候群の予防

場所を取らない

階段があれば、すぐ始めることができます。

マンションなど階段がなくても家の中に多少の段差はあるはずです。探してみましょう。

全身運動になる

腕の振りなどをつければ、

全身を動かして筋力増強を図ることができます。

負荷量調整ができる

段差の高さを変えることで負荷量は調整することができます。

もし段差昇降が難しい高齢者の方であれば、椅子に座ってやるのもありです(その際は腕の動きを大きくつけましょう)。

ながら運動になる

テレビを見ながらや、

うまくセッティングすればWeb会議をしながらでもやろうと思えばやれてしまいます。

 

台の高さは10㎝程度がおススメです。

台が無くてもちょっとした段があればできますし、それもなければ雑誌などを束ねたものでも大丈夫です。

反復することで有酸素運動の効果が得られます。

20分以上、などの厳密な基準は無く、ある程度の疲労感を感じるまで行えれば十分です。

慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしていきましょう。

また、背中が丸まっていたり姿勢が崩れていれば効果は半減してしまいます。

まっすぐに背筋を伸ばし、余裕があれば腕を振るなどの動きもプラスしていきましょう。

梅雨のときこそ継続力アップ!?誰だって続けられるエクササイズであなたも健康に! - EPoch Official Blog

  

 

今すぐ始められることを、今すぐ始めていきましょう!

 

このように廃用症候群やフレイル・サルコペニアについて学べる機会があります。

基礎から学ぶ運動療法の効果と運動生理学|サルコペニア、フレイル患者の運動療法 – エポックセミナー

 

もし興味がありましたら、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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