季節の変わり目や仕事が少し忙しい時、
心配事がある時、
睡眠不足と感じる時に、
胸が苦しくなったり、呼吸が早くなったりしませんか。
それは、過換気症候群(過呼吸)かもしれません。
生活スタイルの中で、誰でもが突然に起こしてしまう症状です。
そのままにしておくと、日常生活を円滑に送ることが出来なくなってしまいます。
原因を見つけ、マインドコントロール、内服治療、睡眠改善を行う必要があります。
【こちらもおすすめ】
過換気症候群とは
精神的不安や極度の緊張などにより過呼吸の状態となり、
血液が正常よりもアルカリ性となることで様々な症状を出す状態です。
血液がアルカリ性に傾くことで血管の収縮が起き、
手足のしびれや筋肉のけいれんや収縮も起きます。
このような症状のために、
さらに不安を感じて過呼吸状態が悪くなり、
その結果症状が悪化することがあります。
過呼吸はどのような方が発症しやすい?
神経質な人、
不安症な傾向のある人、
緊張しやすい人
などに起きやすいと言われています。
とくに10~20代の若い女性に多く見られますが、
男女、年齢問わず高齢者でも起こることがあります。
過呼吸の自覚症状
①息をしにくい
②呼吸困難
③呼吸がはやい
④胸が痛い
⑤めまい
⑥動悸
などがあります。
過呼吸の治療
発作時は不安が強くなかなか呼吸を遅くすることができない状態がほとんどです。
・意識的に呼吸を遅くすることで症状は改善します。
できるだけ安心させゆっくり呼吸するように指示しましょう。
・不安が強い患者さんでは、抗不安薬などの投与を行うことがあります。
うつ病などの精神疾患や不安症、パニック障害などがある方は、
それらに対する治療が発症防止に有用なことがあります。
・一般に予後は良好で、数時間で症状は改善します。
そのため、救急車を呼んでも到着した際には症状が落ち着いていることもあります。
(参照:過換気症候群|一般社団法人日本呼吸器学会)
過呼吸の対処法にペーパーバッグ法は有効?
過呼吸=ペーパーバッグ法と、よく耳にすることがあります。
血液内の二酸化炭素濃度を上げる目的で、
紙袋を口と鼻にあて、吐いた息を再度吸い込む行為を言います。
実際には、繰り返し行っても二酸化炭素の濃度はさほど上がらない
とも言われています。
息を吸う、吐くを1:2の割合で行い、
1回の呼吸に10秒ぐらいかけてゆっくり行うことが効果的です。
介助する時は、速くなった呼吸を整えるために、ゆっくり背中を押してあげると安心されます。
訪問看護で取り組む不安症の方のケア
過剰に心配し反応してしまうと、余計に症状を悪化させることがあります。
周囲にいる人が過剰に心配し反応してしまうと、
本人が余計に不安定となることがあります。
極端に「大丈夫?」と心配げな様子で関わると
症状が悪化することがあります。
以前に訪問時に、不安症の方で酸素濃度は低下していないのに息苦しいと
蹲っておられる方がおられました。
いつも入浴前に起こることが大半でした。
几帳面な方で時間に入浴準備が合わせられるかなどの不安が引き金になっていました。
ケアで気を付けていたことは、心配して大丈夫か問い、
蹲っているのを起こすのではなく、普段通りにお話をするように視線を合わせ、
どうしたのかを聞いていました。
しんどいことは見てわかるため、どうしましたはないかと思うのですが、
状態を説明している間に落ち着かれる方がおられました。
ここまでたどり着くのに、さまざまな対応をしました。
過呼吸だからこの対応が正しいというものはなく、
本人の呼吸をどうしたら落ち着かせられるか
がケアに大切なのだと感じたことがあります。
前かがみになり、背中をさするよりも上を向いて、胸をさすってほしい
という方もおられました。
対応は、その人により検討すべきところが不安症の場合は大きくあり、
状態によっては精神的な要素ではない時もあるため、
状態観察、判断はとても難しいと感じることがあります。
訪問看護で、生活上で指導するポイントがあります。
- ストレスの原因を解決しましょう。
原因がストレスや緊張から来るものであれば、ゆっくり深呼吸をすることが大切です。
日頃から自分なりのストレス解消方法を見つけて、
リラックスする時間を持ちましょう。
ストレスの緩和に大切なのは、
自分が何によってストレスや不安を引き起こしてしまうのかが重要になります。
何度も発作を経験している人は
「どんなときに、どんなきっかけで起こるのか」
ということが分かっておられるケースがあります。
正しい対処法が理解できていれば、発作への不安を和らげ、
未然に防ぐことができます。
- 内服治療の自己判断はやめましょう。
配偶者の死別などが原因で、引き起こされるケースが多くあります。
このような場合は、抗不安薬を使用する場合もあります。
医師の処方通りに内服できていれば良いのですが、
内服を自己調整してしまう方もおられます。
薬の種類によっては血中濃度が関係するものもあり、
1日飲んだからと言って評価が得られないものもあります。
効果がないからと、内服の量や薬剤変更を希望するのではなく、
医師の指示に沿って相談しながら調整をゆっくり行いましょう。
- 良質な睡眠をとりましょう。
季節の変わり目などには、
温度差によって睡眠が上手くとることが出来ないことによって、
体調を崩される方もおられます。
1日の疲れをしっかりとれるように、
温かいお風呂に入り血行改善し、良質な睡眠をとるように心がけましょう。
- マインドコントロールを心掛けましょう。
心に抱えている不安や恐怖、緊張は人によって感受性の違いがあります。
過呼吸の発作が起きても命に別条はありませんので、
まずは「大丈夫」と自分に言い聞かせる努力をしてみましょう。
「几帳面・心配性」などの性格的な面に関しては、性格自体を変えることは困難です。
その代わり、考え方を少し変えてみることは可能なのではないでしょうか。
参照元:
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1100030182.pdf
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000050920.pdf
エポック訪問看護ステーションは
伊丹・尼崎・川西・宝塚を中心として、
地域の皆様の健康と安心のため、
利用者様が「その人らしく生きる」手段を共に模索し提供してまいります。
※まずはお気軽にお問い合わせください※
TEL:072-770-1657
エポックでは、自費訪問リハビリサービス・メディカル整体院・セラピスト向けセミナーを行っています。
自費訪問リハビリサービス | 自費訪問リハビリなら EPoch-エポック-
阪急稲野駅JR猪名寺駅からスグ!カラダのことならEPoch Body+エポックボディープラス
#リハビリ#理学療法士#作業療法士#エポック#訪問看護#訪問リハビリテーション#在宅リハビリテーション#医療保険#介護保険#過換気症候群#過呼吸#不安#睡眠#マインドコントロール